日比谷聘珍楼 2021年11月18日
11月18日は日比谷公会堂の前にいました。今日はM上さんと富国生命ビル28階にある聘珍楼にやってきました。都営三田線の内幸町駅から地上に出ると、見慣れた虎ノ門の官庁街です。
日比谷聘珍楼 内幸町駅 2021年11月18日
日比谷聘珍楼 富国生命ビル 2021年11月18日
日比谷聘珍楼 隣のビルのモニュメント 2021年11月18日
日比谷聘珍楼 隣のビルの広場入口 2021年11月18日
日比谷聘珍楼 富国生命ビル 看板 2021年11月18日
日比谷聘珍楼 富国生命ビル 裏庭 2021年11月18日
日比谷聘珍楼 裏庭のモニュメント 2021年11月18日
日比谷聘珍楼 裏庭のモニュメント 2021年11月18日
日比谷聘珍楼 裏庭のモニュメント 2021年11月18日
少し気後れしてうろうろしていると、日比谷公会堂が見えてきます。
日比谷公会堂は、東京市長の後藤新平が安田善次郎ともに「市政会館」を造り、そのビルの中に公会堂を造りました。後藤新平は
旧三河島汚水処分場喞筒(ポンプ)場のところでも取り上げました。
この建物は関東大震災の教訓から、2000本を越す松杭で基礎支持をされています。松杭は水位のある所では、腐らないで残っています。明治・大正時代に作られた鉄道橋台の基礎に多く残っています。地盤の支持力を得るのに群杭を用いたのでしょう。
1960年10月12日に浅沼稲次郎暗殺事件が勃発しています。浅沼が立会演説会を行っているといきなり山口二矢が壇上に駆け上がり、持っていた匕首で刺殺します。報道陣の見ている前での凶行で、逐一ラジオに実況が流れセンセーショナルでした。山口二矢は鑑別所内で自殺し、「七生報国 天皇陛下万才」と歯磨き粉で壁に記したと言います。
オーム真理教の村井秀夫がテレビカメラの前で出刃包丁で殺されたのと同じような驚きです。教団東京総本部前で、右翼団体「神州士衛館」の徐裕行(ソ・ユヘン)が殺人を実行しました。
日比谷聘珍楼 日比谷公会堂(市政会館) 2021年11月18日
日比谷聘珍楼 日比谷公会堂(市政会館)入口 2021年11月18日
Caccoと二人で日比谷公会堂のアーカイブ・カフェの手巻き蓄音機を聴き感激したのは、この公会堂が改修に入る前の事です。この改修のためにカフェは無くなりました。今は改修も済んで補強されたのに、アーカイブ・カフェは戻ってきません。
※日比谷公園
閑話休題です。
28階に行ってみます。エレベーターを降りると聘珍楼の入り口です。おっ、敷居が高いね。入り辛いぞ、まだM上さんは来ていないようだし迷っていると、お店の人がご予約でと聞いてきます。名乗るとお連れさんがもうお待ちですとのこと、確かにM上さんはケロッとした顔でウーロン茶を飲んでいました。
日比谷聘珍楼 28階入口 2021年11月18日
聘珍楼は横浜にお住まいの方はよくご存じの中華料理店です。初代聴珍楼は大通り沿いにレンガ造2階建てのお店でした。張茂元氏が経営していましたが、関東大震災で店は灰燼に帰し、1930年に聴珍楼が復活します。「横浜貿易新報」(昭和9年7月23日号)によれば、この時の経営者は鮑荘昭で、現在は林氏が店を切り回しています。
鮑氏は横浜中華街の四名家(安楽氏、鮑氏、魏氏、梁氏)の一つです。
※安楽氏
横浜中華街150年によれば、
「(前略)鮑家は広東省香山県(現中山市)の出身である。同郷の親戚、鮑焜を頼って横浜にやってきたのだろう。横浜開港50周年を記念して出版された『横浜成功名誉鑑』(1910年刊)によれば、鮑焜は1869年(明治2)、ジャーデイン・マセソン商会の買弁として横浜を訪れた。以来40年近く同社に勤務し、横浜在住中国人の長老であると紹介されている。横浜華僑には広東省香山県出身の鮑姓が多いが、これは鮑焜とのつながりであろう。伊勢佐木町で中華料理店博雅を営んだ鮑家も鮑焜の親戚であり、博雅と聴珍楼の鮑家も親戚関係にある。」
横浜中華街150年 横浜開港資料館発行
「博雅」は小さい時に、父に連れて行ってもらい、中華麺を啜ったことがあります。近くにペコちゃんで有名な「不二家」本店があり、パフェか焼き林檎を食べさせてもらいました。これがお目当てでしたね。
日比谷聘珍楼の窓からの眺めは確かに良いね。ありゃあ、国会議事堂が見える。
お品書きを渡されました。それがこれです。
旬素材と広東焼物入り前菜盛り会わせ 錦綉旬彩盆
フカヒレの姿煮込み濃厚鶏スープ陶板仕立て 陶板大排翅
二種自家製点心 精美双點心
本格窯焼き北京ダック 聘珍掛烤鴨
アワビと大海老、季節野菜のあっさり妙め 時菰炒双鮮
仙台和牛フィレ肉のステーキ 香煎仙台和牛
上湯スープのワンタン入りつゆ麺 上湯雲呑湯麺
季節のフルーツゼリーと御菓子 精美甜品
日比谷聘珍楼 窓際のテーブルと前菜 2021年11月18日
前菜の後に、このコースのメイン、フカヒレスープが出てきます。熱した土鍋に煮汁がブツブツと泡立っています。あれっ、カルメの匂いだ。カルメ焼きのザラメ糖の香ばしい匂いだ。スプーンですくって夢中で食べます。ヒレ100gと聞いていましたのでそんなに大した量ではないと思っていましたが、スープを飲み干したころには、結構お腹も張ってきていました。
日比谷聘珍楼 フカヒレスープ 2021年11月18日
聘珍楼の売りは「点心」です。期待して居たら「小籠包」と「焼売」が僅か一つづつです。たらな~い。
日比谷聘珍楼 天心 2021年11月18日
北京ダックは、大きな鴨の炙り肉を料理人が持ってきて、鴨皮だけ上手に剥がします。今度は女性の料理人が来て、それを具材と共に春巻きの皮で包みます。出てくるのは其の巻物が一本だけ。たらな~い。
日比谷聘珍楼 おっ、皮を剥ぐだけかい 2021年11月18日
日比谷聘珍楼 おっ、巻くだけかい 2021年11月18日
仙台和牛のステーキを取り分けてくれます。むっ、一口大サイズだぞ。後の肉は置いていかないのか?たらな~い。
日比谷聘珍楼 ステーキ 2021年11月18日
ところが、つゆ麺が出てくるころには、すっかりお腹が膨らんで満腹です。麺を全部食べられなかったぞ。
日比谷聘珍楼 つゆ麺 2021年11月18日
デザートはお互い腹一杯だと言いながら、それでも全部口に入れます。うさおは意地汚いなあ。
何のかんの言っても、フカヒレスープは確かに絶品でしたね。