平兵衛まつり  2018年10月13日


 鉄道総合技術研究所をご存知でしょうか。鉄道おたくの方はよくご存じでしょうね。もとは、1907年に帝国鉄道庁鉄道調査所として、新橋の汐留駅構内にありました。1949年に国鉄になり現在の国立に移転しました。昭和61年の国鉄分割に伴い、鉄道技術総合研究所になりました。
 上から見てみると、鉄道総合技術研究所が森の中にあることが分かります。西側には中央本線からの引き込み線の跡が残っています。研究所の正門から東側は、今はひかり町やJR中央システムセンターの会社がありますが、以前はここも敷地内で取り囲むように大きな楕円の軌道敷がありました。
 中に生えている松は、赤松なので根の近くには松茸が生えているんじゃないかしら。


鉄道総研 googleより 2018年10月13日

研究所内には赤松が沢山 2018年10月13日

当日のパンフレットより 2018年10月13日

 国立駅を降りて、北のほうに歩いていくと、鉄道総合技術研究所が見えてきます。何やら建物が古めかしくてレトロですが、最新鉄道車両のリニアモーターカーもこの研究所で開発されています。研究所の中庭には、走行実験に用いられたリニア新幹線の試験車両が飾られています。


研究所のフェンスのみの看板 2018年10月13日

 黄色いゴムタイヤの入場アーチが待っています。う~ん、これって千葉刑務所の入場アーチに似ているなあ。


黄色いタイヤの入場門 2018年10月13日

鉄道総合技術研究所の銘板 2018年10月13日

本館前から 2018年10月13日

研究所本館 2018年10月13日

中庭にはリニア新幹線の試験車両が 2018年10月13日

試験車両(宮崎試験場のものかな) 2018年10月13日

試験車両(山梨試験場かな) 2018年10月13日

 余談ですが、米原にある鉄道総研の分室、車両の空気抵抗を測れる境界層風洞施設があり、そこには屋外に歴代の新幹線の試験車両が置いてあります。道路から見ることが出来ますが、この風洞実験場の一般公開日が、平成30年10月6日(土)・7日(日)にありました。


米原の試験場 2008年6月20日

試験車両 2008年6月20日

試験車両 2008年6月20日

スノウ・プラウ 雪国仕様かな 2008年6月20日

試験車両 2008年6月20日

 つまり平兵衛の前週に行われていたんですね、まあ、それは兎も角、国立に戻ります。
 今でこそ、軌道研究室とか熱環境研究室とかの研究室の名前が付いていますが、確か20年前くらい前には、室長個人の名前の付いた研究室で呼ばれていて、まるで旧帝大系の大学のようだったと記憶していますが、間違えているかもしれません。
 ここでは、鉄道に関するあらゆる研究を行っています。乗り心地や駅舎の在り方の研究などもあります。人工雨を降らせ盛土の安定性を研究するセクションもあります。情報化運行や次世代輸送(リニアモーター然り)の研究も怠りません。 
 鉄道に関する、大きなことから小さな技術まで、取り扱っています。
 お隣の西国分寺駅の南側には、中央鉄道学園がありました。ここも広大な面積を有し、駅から引き込み線が繋がっていました。国鉄改革の時に、学園は清算され無くなってしまいました。今は団地と公園になり、野生の鳥の宝庫となっています。


中央鉄道学園 googleより 2018年10月13日

 つまり、国鉄時代は開発と教育の次世代を担う技術の二大柱を、この地で行っていたんだね。とまあ、地域的な説明はこのくらいとして。平兵衛まつりに出かけてみました。鉄道総合技術研究所は、大変セキュリティに厳しいところで、めったな事では中に入れてもらえません。
 この日ばかりは一般の方を招き入れて、総研の展示、体験コーナーを開放しています。
 中に入ると、中央池んの噴水の周りには、子供連れの親たちやじじばばが行列をなしています。池の周りにレールを敷き、ミニ機関車が大人や子供を乗せて走っています。


入口近くの噴水 2018年10月13日

この日限りのミニSL 2018年10月13日

中庭のモニュメント1 2018年10月13日

中庭のモニュメント2 2018年10月13日

中庭のモニュメント3 2018年10月13日
 
 「鉄道総研と新幹線」と題したコーナーでは、小野田滋さんが講義されていました。たまたま小野田さんのご著書を持っていたので、サインをしてもらいました。嬉しいな。
 

プラレールで子供の心 鷲攫み 2018年10月13日

ペーパークラフト教室 2018年10月13日

滑り台 2018年10月13日

台車がスルーっと 2018年10月13日

子供に人気 磁気浮上 2018年10月13日

おっ、浮いてる、浮いてる 2018年10月13日

リニアモーターの仕組み 2018年10月13日

リニア走行の体験(子供だけ) 2018年10月13日
 
 「鉄道総研と新幹線」と題したコーナーでは、小野田滋さんが講義されていました。たまたま小野田さんのご著書を持っていたので、サインをしてもらいました。嬉しいな。 

 
たまたま持っていた本にサインをお願いしました 2018年10月13日

 地元の消防署が、梯子車や消火器を子供らに体験させていました。JR東日本の乗務員の方々のクイズやビンゴ大会もあり、研究所の職員の方々おでん、牛串、餃子等々の出店もあり、大盛況でした。


奥庭では地元の有志が出店 2018年10月13日

結構大がかり 2018年10月13日

国立駅の職員さんのクイズ 2018年10月13日

地元消防署のはしご車体験 2018年10月13日

ゲーム、ビンゴのスケジュール 2018年10月13日

親子連れでごった返しています 2018年10月13日

中庭は技研の職員さんの出店です 2018年10月13日

ここで牛ステーキ串を買いました 2018年10月13日

技研のテントで一休み 2018年10月13日

 後藤新平との銅像が大会議場の入り口に建っています。後藤新平は、169三河島の旧下水ポンプ場に述べましたが、「後藤新平は江戸時代、安政年間1857年7月24日に生まれ、昭和の1929年4月13日に死去しました。当初は医師でしたが、その後官僚になり都市計画家として、多くの事業を執り行いました。正二位勲一等を授与され、爵位は伯爵です。
 台湾総督府民政長官や満鉄初代総裁、逓信大臣、内務大臣、外務大臣。東京市第7代市長、ボーイスカウト日本連盟初代総長。東京放送局(NHK)初代総裁。拓殖大学第3代学長など、すごいキャリアです。」の人です。床次竹二郎は、慶応2年12月1日生まれで、 昭和10年9月8日に亡くなりました。官僚で、政治家、衆議院議員、内務大臣、鉄道大臣、逓信大臣、政友本党総裁を歴任しました。逓信省は鉄道局を持っていました。


後藤新平像 2018年10月13日

床次竹二郎像 2018年10月13日

講堂 2018年10月13日

研究棟 2018年10月13日

 奥の方でも、何か催しがあるみたい。行ってみると架線の説明でした。真近で見れるチャンスです。って、うさおは饋電停止後の架線は何遍も見ていますけどね。せっかく来たんだから、見ていかなくては。ありゃ、理事長さんが法被を着て近づいてきます。どうやら、うさおの前にいるABさんをご案内するみたい。確かにお孫さんを連れてきていました。
 新幹線なら2.5mの離隔を取らないといけない架線の近傍ですが、今回は目の前にあります。うさおも饋電停止後の架線に触れたことはありますが、やはりドキドキします。


電力線引込 2018年10月13日

このとげとげは何のため? 2018年10月13日

架線の実験場 2018年10月13日

紅葉時期なのでとても綺麗 2018年10月13日

色々な碍子 2018年10月13日

間近に架線を見ます 2018年10月13日

リニアモーター駆動の架線摺動実験装置 2018年10月13日

皆さん凄く熱心 2018年10月13日

軌道は彼方まで続いています 2018年10月13日

留め具一覧 2018年10月13日

謎の車両 2018年10月13日

 ここは何の部屋かな、大きくアーチ状の穴が、ブロックで塞いである。気になるなあ。
 

謎の建物 2018年10月13日

謎の入り口 2018年10月13日

 この日とは、毎年10月の第二土曜日のこと、あくまでも近隣地域の方へのサービスなので、事前の通知やインターネットの告知もありません。当日ひっそりと研究所の塀に案内パネルが飾られるだけです。国立駅構内にも、道路にも一切、その手のお知らせは載っていません。それでもご存知の方は多いと見えて、小さなお子さんの手を引いて研究所に向かうお父さんやご夫婦の姿が数多く見られます。
 この地が昔から、平兵衛新田と呼ばれていたことから、「平兵衛まつり」と名付けたようです。逆に研究所の近隣は「ひかり町」と言います。もともと国鉄職員の宿舎が多く存在していた地域でしたが、鉄道総研から新幹線の951系の車両が町に寄贈されました。それ以来、「ひかり町」と称しています。このギャップが面白いですね。
 

ひかり町のお祭り 右に寄贈された新幹線車両 2018年10月13日

平兵衛まつりと一体化してます 2018年10月13日

ここの通りは150m位の奥行きの道路です 2018年10月13日

新幹線通りというのかな 2018年10月13日
 
後向きの白い服の女性はアニソン歌手の中島えりなさん 2018年10月13日