自衛隊の観艦式2(2012年10月14日)

 また、自衛隊の観艦式に行ってきました。前回が2009年ですので、4年経っています。今回も社長から貰った招待券。前にも貰った時には、うさおは行けずCaccoが代わりに行き、うさおは見てきたような嘘をつきまくっていました。でも、今度は10月11日の券を2枚も貰いました。二人で行けます。
 ただし、横須賀港集合6時なので、4時には家を出なくてはならず、とても大変そうです。時間通りに集合場所に行けるか,とても心配です。
 でも嬉しくて、自然と頬が綻ぶ、Caccoの姪のグリコ隊長が同じく応募して8人分の券を手に入れました。だが、戦争遺跡マニアのメンバーの中の埼玉にお住みのご夫婦(旦那さんが戦争遺跡、奥さんが廃墟遺跡のマニアだ)が、どうしても土日に休みが取れないので、何とか私たちの11日の券と交換して欲しいとのこと。私たちも、平日休まなくても良いし、集合場所が横浜港だし、グリコ隊長の仲間と一緒だし、願ったり叶ったりということで、券を交換しました。
 ご夫婦は横浜の実家に前泊し、いそいそと出かけられたとか。11日のイベントなので、私たちの14日より早く見てきたので、グリコ隊長には大変感動したとか、お礼の電話があったようだ。
 私達が行く14日は最高司令官である野田総理も来られるとかで、まさにこの日が観艦式の本番なのだ。何だか、藁しべ長者みたいに、物事が良い方に転がっている。当日は早めに家を出て、関内駅へ。悠然と馬車道の景色を眺めながらお散歩。余裕のよっちゃんでした。


観艦式2 当日の予定航路 (2012年10月14日)

 大桟橋に着くと、おおっ、いるいる、戦艦が・・・ヘリ空母っぽい戦艦が・・・あれっ?空母艦?
 潜水艦救難艦「ちはや」だったような?
 まあ、こんなもんなんなのかな、戦艦だし・・・。
兎も角も一時間前についているから精神的にもゆとりだ。手荷物検査(尖閣諸島とか、竹島とか世情が沸いていた時期でもあり)も無事済み、さて乗り込む段になって担当自衛官が首を傾げた。上官を呼んでいる。何事!!
 「申し訳ありませんが、この券は新港埠頭から出る艦のものです、艦が違います。なあに、歩いても15分位で着きますよ」えっ、今までの精神的ゆとりが吹っ飛んだ。
 新港埠頭は赤レンガ倉庫の裏を回って行くので、近いようでもかなり遠い。到底私たちのような老夫婦の足では30分以上は掛かる。早くたどり着いて、艦内で配ってくれる毛布を確保する計画が羽ばたいて飛んでいく。
 タクシーを捕まえて、新港に急ぐ。その間にCaccoがグリコ隊長にメールをすると、もう新港に着いているとのこと。


観艦式2 場所を間違えているのも知らず嬉しそう (2012年10月14日)

観艦式2 大桟橋が良く見える (2012年10月14日)

観艦式2 すごい迫力だが、すっかり間違えて来ちゃった大桟橋 (2012年10月14日)

観艦式2 新港埠頭 後ろの艦が「ちはや」 (2012年10月14日)

観艦式2 ああ、草臥れた、やっと一息 (2012年10月14日)

観艦式2 乗り込んだ艦 潜水艦救助艦「ちはや」 (2012年10月14日)

 前回、Caccoが大桟橋から乗ったもので、すっかり大桟橋だと思い込んでいた。
 当日はグリコ隊長と、その彼氏、彼氏の従兄弟、会社の同僚、グリコ隊長のお父さん(彼氏がいるので少し微妙)のメンバーで、取り敢えず艦内で陣取った後に会うことにしました。グリコパパは後部甲板の後方に席を取り、私たちは演習が良く見えるということで後部甲板左舷に陣取った。


観艦式2 甲板は陣取り合戦です (2012年10月14日)

観艦式2 何か難民の様 (2012年10月14日)

観艦式2 GURIKO隊長とパパ (2012年10月14日)

観艦式2 GURIKO隊長と旭日旗 (2012年10月14日)

観艦式2 GURIKO隊長の彼氏と仲間たち (2012年10月14日)

観艦式2 これが彼氏 (2012年10月14日)

 しかし、出遅れたこともあり最前列は確保できなかったし、毛布はもらえなかった。甲板上はもはや難民状態。
 前列は老人2人と若者1人、手には30万から60万はする一眼レフ・デジタルカメラとほぼそれと同額と推定される望遠レンズを持ち、年齢の差を超えて、シャッターチャンスの場所、演習時間の相談に余念がない。どうも見ても、彼らの対話の雰囲気では、見ず知らずのようだけど、マニアは語り合えるんだね。
 艦は定刻より、10分早く出航。気分は高鳴りますねえ。


観艦式2 ベイブリッジ (2012年10月14日)

観艦式2 みずほ埠頭の風車 (2012年10月14日)

観艦式2 マリンタワー (2012年10月14日)

 CaccoはS君のプロモの撮影が行われた、第2海堡が気になるようで、探していましたがグリコ隊長のお友達がGPS携帯で「今、浦賀水道を出るところです」と教えてくれました。海の上でも使えるスマホ、便利です。
 第2海堡はともかく、甲板では艦乗員のファッションショーが行われました。儀礼用の白の制服は男女ともよく映えて、DJ役の曹長(?)が連呼していたように、眩しいくらいでした。特に女性自衛官は凛々しく颯爽と見えました。
 特に本艦は潜水艦救難艦なので、潜水専門の艦乗員がおりました。グリコ隊長の彼氏は特に興味を持っていたようです。


観艦式2 いきなりのファッションショー (2012年10月14日)

観艦式2 凛々しい女性自衛官 (2012年10月14日)

観艦式2 まさかのバイオハザードか? (2012年10月14日)

観艦式2 甲板勤務兵? (2012年10月14日)

観艦式2 核兵器対応か? (2012年10月14日)

観艦式2 海猿でおなじみの潜水夫 (2012年10月14日)

 そういえばグリコパパは、甲板の後部に陣取っておりましたが、折角取った陣地を手放したくない(どこが一番よく見える位置かは誰にも判りません)のか、こちらには合流しませんでしたが、グリコ隊長の彼氏たちは私たちの隣に席を確保していました。私たちは寒さ対策をしてきていますのが、彼らは軽装です。大丈夫かと危ぶんでいる間に、空が見る見る暗くなってきて、小粒の雨が降ってきますと、彼らは寒さにがたがた震えだし、温かい船室、食堂の見学に行きました。
 やはりグリコ隊長のように十分な装備で挑まなくては。とは言え、顔に掛ってくる雨はレインコートを着ていても鬱陶しいもの。前列の家族連れやマニアのおじさんたちの、情報通の話も何となく耳について煩わしい。
私達もGPS携帯のお友達に番をしてもらって、艦内見学に行きました。


観艦式2 寒くなったので皆さん、ここに集まってます (2012年10月14日)

食堂:ここには記念のグッズがありましたので、チケットをくださった社長へのお土産を買いました。
圧気室:救助した潜水艦員を普通の生活に戻すための部屋です。
艦橋:ここはこの艦の司令塔、ここからみると艦には武器が積んでいないように見えるが?
深海救助艇:かわいいです。白いアザラシ君のような体をしています。しかし、この潜水艇が救助艦の要です。
補修工場:救助艇などのメンテナンスを行う所で、大規模な工場設備がすべて揃っています。「ちはや」403の中枢部です。


観艦式2 食堂 (2012年10月14日)

観艦式2 制御室 顔が膨らんでいる (2012年10月14日)

観艦式2 圧気室 (2012年10月14日)

観艦式2 圧気室 (2012年10月14日)

観艦式2 艦橋 (2012年10月14日)

観艦式2 深海救助艇 (2012年10月14日)

観艦式2 深海マニュピュレーター (2012年10月14日)

観艦式2 修理工場 (2012年10月14日)

 この艦内の階段は狭く、うさおの太った体は至る所で引っかります。この艦内で生活するのは無理だな。」
 

観艦式2 狭い出入り口 (2012年10月14日)

 さて、いよいよお待ちかねの演習だ。途中、野田総理の乗った艦隊との「艦艇受閲」があったんだけど、インパクトに欠けていたのでパス。


観艦式2 護衛艦やまゆき (2012年10月14日)

 この艦は護衛艦「やまゆき」。毎度のことだけど、この艦にも沢山の見物客が載っており、ひと揺れしたら落ちちゃいそう。
 海の上って意外に声なんかが、よく届くんだけどもあまり聞こえなかった。それよりもこちらの艦内の声の方が聞こえてくる。家族を呼んでいるおばちゃんの声とか、「ほら、折角、この場所取ったんだから!」。


観艦式2 護衛艦しらね (2012年10月14日)

 さて、護衛艦「しらね」による祝砲発射。先に閃光と白煙が見える。その後、発射音が花火を見るように遅れて聞こえてくるのだが、更に水中を伝わってくる衝撃が艦を揺るがす。余談だが空気中の音は、340m/secの音速だが、水中の場合1500m/secと3倍もの速さになるのだ。
この艦にも、ご覧の通り満載の人人人だが、目の前の砲撃は迫力満点であったろう。


観艦式2 潜水艦の浮上 (2012年10月14日)

 続いては、戦術運動(艦隊が移動するだけなので訳の判らん内に終わってしまった)と潜水艦の浮上だ。
 悔しいことに潜水艦の浮上する位置が遥か前方なのだ。我々の前方を走行しているのが護衛艦「ひゅうが」であるが、朝、間違えたまま艦乗していたら、このイベントがハッキリ、クッキリ、バッチリ見えたはずだ。
 残念だなあ。Caccoは以前に一度見ているので、余裕な素振りだ。


観艦式2 ヘリ戦隊 (2012年10月14日)

観艦式2 護衛艦いせ (2012年10月14日)


 次がヘリコプターの発艦なのであるが、これも遠くてなんだか良く判らない。護衛艦「いせ」は護衛艦「ひゅうが」と同型のヘリ空母で自衛隊の中では大型艦であるが、史上最大の空母「大和」が70000t近い排水量に対して、13000tと1/6程度で、やはり戦闘機を乗せるにはこれでも、まだまだ小さいと言うことなのだろう。
 目の前の護衛艦「ひゅうが」なら、迫力抜群だったろうな。


観艦式2 護衛艦いせ (2012年10月14日)

 洋上補給は補給艦「ましゅう」が僚艦に戦闘中の洋上で給油するものだ。排水量25000tというのは、海上自衛隊の中にあって過去最大の艦だと言われているが、地味で良く判らない。 


観艦式2 補給艦ましゅう (2012年10月14日)

 それに引き替えこのLCAC艇(ホバークラフト)は、圧倒的な速さを見せつける。それに海上で360度ターンや直角走行など、普通の船舶では及びもつかない走りを見せてくれる。が、他の艦と比べるとちゃちい感じは否めない。


観艦式2 LCAC艇 (2012年10月14日)

 この艦はミサイル艇「くまたか」であるが、比較的小型の艦である。意外に対戦装備はプアーでこれで大丈夫という感じ。
まあ、「クマタカ」と言えば、生態系の中で王者に君臨する存在であるので、名前通り実は貴重で防御に重要な艇なのかもしれない。
 イスラエルのアンチ・ミサイル(アロー4)がガザからのミサイル攻撃を迎撃している画像を見ると、1/3は撃墜しているとのことなので、今後の緊迫した社会情勢から期待感満載である。


観艦式2 ミサイル艇くまたか (2012年10月14日)

 腹に響く爆発音、対潜爆弾の投下である。
 対潜哨戒機P-3Cからのもので、現在だと対潜ミサイルや誘導魚雷の方が主流のようだが、こうやって海面に水柱が立つとそれはそれでおっかない。
 拳銃で襲われるより、日本刀で襲われる方が怖いのと同じで、予測できる方が精神的にダメージを与えるね。映画にあったけれども水中機雷がある深さで爆発する時に、潜水艦の乗組員は一様に恐怖を顔に浮かべている。あれだな。


観艦式2 爆雷投下 (2012年10月14日)

 これも対潜哨戒機P-3Cから発射されたIRフレア。赤外線追尾ミサイルに偽の情報を与え、ミサイルを誤誘導させるものだ。
光の波長もケロシン(ジェット機の燃料)に似せてあるので、つい追っちゃうんだね。P-3Cは4発のターボプロップ機で逃げ足が遅いから特にこれが必要なんだね。
ファントムなどの戦闘機は、レーダーにロックオンされた時には、似たような機能のチャフが使われている。


観艦式2 IRIRフレア (2012年10月14日)

 同様なものにIRデコイの発射があり、ミサイル艇「しらたか」と「くまたか」から発射された。このIRデコイは、しばらくは洋上に浮かんでおり、船が行き過ぎてもその場に留まっているので、そこにミサイルが突っ込んでくるって勘定だ。
本当に最近の戦闘は電子戦なので、コンピュータの性能によるところが大きいが、人間の咄嗟の判断が使えないのが難点だ。


観艦式2 IRデコイ (2012年10月14日)

 最後は救難飛行艇の洋上でのタッチアンドゴーだ。これはものすごく飛行技術が要るものらしく、3mの大波での時でも着水できると言われている。
着陸(海の上でも?)よりも離陸が難しそうだが、難なくこなしていた。日本の自衛隊って結構凄いんじゃないの、あとは実戦だけだねって、石原元都知事みたいな発言をしちゃった。


観艦式2 タッチアンドゴー (2012年10月14日)

観艦式2 タッチアンドゴー (2012年10月14日)

 最後は観閲艦「くらま」から、野田総理のメッセージを各艦に流していた。「・・・しようじゃありませんか。」と言うフレーズは流石に無かったと思う。
 この護衛艦「くらま」は、前回の観艦式から佐世保に帰る途中、韓国籍のコンテナー船と衝突し、船体に穴を開けられた。相手の損傷は「くらま」より少なかった。
やはり、8㎜の鋼板とコンテナー船の50㎜の鋼板では、勝負にならないね。最近の軍艦は機動性と電子機器とミサイルの勝負なので、このような戦艦が民間船に負けるような吃驚することが起きるんですね。


観艦式2 護衛艦くらま (2012年10月14日)

 帰りにまた、第二海堡の脇を通ったので、その工事の進捗状況を見てみました。
 大分、進んでいるようで今度は海岸周りの修復に入っているようです。これが完成すると、島に売店が出来て公園なんかも出来ちゃうのかも知れないな。
 島影から判断すると、S君のプロモ・ビデオに使った監視所?機銃台座?の塔状のものが残っています。


観艦式2 第二海堡 (2012年10月14日)

 朝早くから始まった観艦式も、帰ってくると、もう六時近く、みんな元気そうに見えますがバテバテです。
 楽しかったのか苦しかったのか、とにかく寒い一日だった。(うさおは体に脂身を蓄えているからあざらし君と同様に寒さなんかは感じないのです。)彼らも元気に帰って行きました。


観艦式2 さようなら (2012年10月14日)