幸せな名建築たち
         日本建築学会
 

                            うさお
 
 日本建築学会で毎年、多くの刊行物を出していますが、以前の様な学術専門書、基準、仕方書だけではなく、大分柔らかい本が刊行されるようになってきました。

 この本もその一例です。
 大きく分けてハウジング編とビルディング編に分かれています。
 ハウジング編は住宅に住まわれている人、支える人にインタビューをかけて、未来にどう残したいかを、柔らかい文体で書かれています。
 ビルディング編は企業、法人、自治体が管理されていることが多く、維持されている団体の代表者にインタビューをかけています。建物のスペックだけでなく、どの様な思い入れがあるかを聞き出しています。
 学会の委員会の調査ですと、質問項目のチェックリストをもって、諸元やこだわった点、注意点を聞き出し分析しますが、そのような学術臭さはありません。
 うさお好みです。



 今までの名建築の紹介本のように、美麗な写真だけでなく、住人や管理者の顔写真入りで、彼らの言葉で紹介されています。 
 今までの学会本とは異なり、表紙も建築写真の装丁がされています。そう言えば最近、送られてくる毎月の学会誌も何か雰囲気が柔らかく変わってきたように感じます。

 裏表紙を見ると今までの刊行本と同じ味気ない装丁なので、学会としてこのスクウェア感は残したかったんだなあと思います。

 この委員会に携わった人も興味があったので掲載しておきました。もっと設計事務所の方が多いのかと思いましたが、そうでもありませんでした。意外でしたね。
 


 同様な柔らかい感じで集合住宅に住む人々への騒音の啓蒙本もあります。

 「トラブルになる前に・・・マンション暮らしの騒音問題」です。

 この中では漫画をふんだんに使って、読む人の勉強への忌避感を軽減させています。また、項目ごとにQRコードがありスマホをかざすと、代表歴なトラブル音を聴くことが出来ます。

 ヒューマン・インターフェースとして、読ませるための工夫が詰まっています。

 学会も柔らかくなったなあ。
 






 
この本の装丁は日本建築学会の装丁規格を守った本です。
 
 しかし、中身は挿絵を多用としており見やすい内容となっていますが、やはり、保全基準・設計指針ですから学会としての品格を求められたんでしょうね。