天国での暮らしはどうですか
       中山有香里 読後感 
 

                            うさお

 また、MIlkyさんから中山有香里さんの本をお借りしました。前回泣いてしまいましたから今回の本も「泣き」に期待してしまいます。

  表紙
 この本は人間と生活を共にした犬、猫が、老衰して天国に召されるが、天国から元の飼い主を動物の目からどう感じるかを描いています。 なんだか泣けそうです。

 第84号の「泣きたい夜の甘味処」から3年経った2025年の作品です。その間に中山さんは大賞は取るは、多くの本を刊行するはで大活躍されています。

 目次を見るとpart1~3に分かれていますが、この章立ての差が何かはうさおはあまり理解できていません。各エピソードにanother story が付いています。この構成は面白いと思いました。
 この本は先に「あとがき」から読むと良いのかも知れません。動物に託していますが、死んでいくのは多分、看護師として看取った患者さんで、その死後をこうあって欲しいと言う観点で描かれたものでは無いかと思っています。


 職業的な意識を描いた作品だと思います。ただ、少しその職業意識が強く出てしまったかなとも思います。

 Caccoは「三郎とたまサブロー」の項が好きなのだそうです。死神が「ネコは死ぬときに飼い主のこの先の不幸を持てるだけ持って行っていいんだ」と教え、「たまサブロー」はおじいちゃんネコなので、一回でそんなに多くの球(不幸)を持てず、期限の朝までに何往復もして球を運ぶのでした。

 「三郎とたまサブロー」は是非、本を買って読んでくださいね。

 動物たちの年老いてぼやけた輪郭の画像は、いささか前回の甘味処と比べると魅力に欠けるように思われます。(これは個人の感想です)
 中山さんの持ち味の「ほんのり」系の絵では無いように思われるからです。なので前回の様には大泣きは出来ませんでした。(別に泣かせる目的のストーリーでは無いですが)
 

 目次


ネコ生まれ変わり課①

ネコ講習のモジャ郎

 ともあれ、多才な人だなあと思わせる本です。奥付きは興味深いのでぜひ読んでください。
 それにMilkyさんの本の腰巻の収納の仕方も素晴らしいです。通常のように本に巻いておくと、何冊も本棚に入れて出し入れをすると、千切れたり汚れたりで何時の間にか無くなってしまいます。腰巻を最終ページに写真のように収納します。これなら未来永劫、この本の中に保存できます。


奥付き

奥付きの著者紹介
中山有香里
 奈良県在住の看護師・イラストレーター。2022年に「泣きたい夜の甘味処」で、2023年に「疲れた人に夜食を届ける出前店」(共に小社刊)で料理レシピ本大賞in japan コミック賞を受賞。
 著書に「ズルいくらいに1年目を乗り切る看護技術」シリーズ(メディカ出版)、「魔女のあとおし」(幻冬舎)、「がんばれなくてもなんとか作りたい1年のいたわりごはん日記」(ワン・パブリッシング)がある。


 「ズルいくらいに1年目を乗り切る看護技術」が面白そうです。これも読んでみたい。看護師さんはどう思って患者さんと接しているのだろう。

「ズルいくらいに1年目を乗り切る看護技術」
先輩が残してくれたナイショの手描きノート
全新人ナースに贈りたい、1年目を乗り切るための1冊がここに誕生!基本的な看護技術の手技をしっかりおさえて、プリセプターから聞かれる質問にもバッチリ答えられるように、先輩ナースが愛を込めて手描きでエモくまとめたイラストノートを書籍化。ぜったい先輩には見せないで!



「ズルいくらいに1年目を乗り切る看護技術」

本人 https://www.instagram.com/p/CtoBo-Tynsz/