門司駅から徒歩3分
うさお&Cacco
門司駅を降り立ち、自由通路から博多の方を見ると、街の向こうに山並みが見えて都会と自然の融和を感じます。この景色、似たような処を見た記憶があります。
平塚駅の自由通路から、西を見ると湘南平の山が迫っていて、こんな感じです。

門司駅自由通路から 2025年7月9日
門司駅の北口に出ましたが、赤煉瓦プレイスに赴く人は少なく、私たちを入れて四、五人でした。観光客が居ないねえと思いましたが、夏休み前だから学生さんが居ないからだと思いました。が、それにしても外国人観光客もいません。ここは人気が無いのかな。門司港駅の周辺は外国人観光客でとても混んでいましたよ。

門司駅駅前ロータリー 2025年7月9日
駅から歩いて3分ほどなので、脚の弱いうさおでも十分歩いて行けます。
赤煉瓦プレイスは、明治45年に、門司にあった合資会社九州興業仲介所の山田弥八郎代表社員と、鈴木商店
※が協力し大里町に帝国麦酒㈱を設立したのが始まりです。
帝国麦酒工場は、その後、「桜麦酒」、「大日本麦酒」、「日本麦酒」、「サッポロビール」と社名変更してきました。
平成12年に大分県日田市に新九州工場が建設されたため、九州工場が閉鎖されビール製造の役割を終了しました。
※鈴木商店とは、かつて存在した日本の商社です。製糖、製粉、製鋼、タバコ、ビールなどの事業を行い、保険、海運、造船などの分野の総合商社でした。1927年(昭和2年)に昭和金融恐慌を受け事業を停止しました。双日、豊年製油(現・J-オイルミルズ)、神戸製鋼所、帝人などの鈴木商店が関与した会社が残っています。

赤煉瓦プレイスの配置図 赤煉瓦倶楽部より
駅の近くに大きなマンションが建っていました。そこの駐車場から旧サッポロビール醸造棟の裏側を見ることが出来ます。煉瓦マニアがこのマンションに住んでいたら夢のような生活です。毎日のように煉瓦建物を見ることが出来ます。いつも思うのですが煉瓦建物の明り取りの窓が円形やアーチで美しいです。

旧サッポロビール醸造棟裏側 2025年7月9日

旧サッポロビール醸造棟西面 2025年7月9日
旧サッポロビール醸造棟がこの中で最も大きな建物です。大正2年に建てられており煉瓦造七階建(建築面積 約1211.73㎡ 延床面積3029.33㎡)で、基本的には赤煉瓦で積み上げられています。
工場内では戦前期のドイツ製醸造機器が残っており、年に2回ほど見学会が行われていますが、これは地元民でないと行けませんね。

旧サッポロビール醸造棟外観 2025年7月9日

旧サッポロビール醸造棟外観 2025年7月9日
門司麦酒煉瓦館は醸造棟と同様に大正2年に建てられています。設計者は林栄次郎で、北九州特有の鉱滓煉瓦造二階建塔屋付(建築面積 210.74㎡ 延床面積446.27㎡)です。日本における最初期の鉱滓煉瓦建物だそうで、確かに煉瓦色が白っぽく見えます。とにかく貴重な建物です。当日は補修工事が行われていたようで工事用ネットが掛けられていたので、さらに白っぽく見えました。

門司麦酒煉瓦館外観 2025年7月9日

門司麦酒煉瓦館の裏面 2025年7月9日
この前の通りは長崎街道門司往還で、門司麦酒煉瓦館の前に街道松が残っています。ここには宿場があったようで門司往還宿場の番所跡の碑が残っていました。

長崎街道門司往還道 2025年7月9日

長崎番所跡の碑 2025年7月9日
この建物は
旧倉庫棟(現在は赤煉瓦交流館として使われている)で、旧サッポロビール醸造棟、門司麦酒煉瓦館と同じく、大正2年に建築されています。赤煉瓦と鉱滓煉瓦の混在した平屋建(建築面積
950㎡ 延床面積950㎡)の建物です。ここは何時でも中に入れるようです。

旧倉庫棟(現在赤煉瓦交流館)外観 2025年7月9日

旧倉庫棟(現在赤煉瓦交流館) 2025年7月9日

赤煉瓦交流館 2025年7月9日

赤煉瓦交流館 倉庫内 2025年7月9日
建物の中には門司赤煉瓦倶楽部の講義が行われており、地域交流活動をしていました。音を立てないように、喫茶店BlueBlueに入って大好きな苺のかき氷を頂きました。これだから十二指腸潰瘍になっちゃうんだよ。もっと胃に優しい食べ物を選んで節制をしなくちゃ。

喫茶店BlueBlue 2025年7月9日

喫茶店BlueBlueのかき氷 2025年7月9日
さて、ここからは
「二階堂の壁」の続きです。うさおがかき氷を食べている間に、Caccoが近所の探索に出かけました。
また興奮して帰ってきました。旧サッポロビール醸造棟と門司麦酒煉瓦館の間に何かがあるようです。早速、行ってみましょう。
二棟の建物の間にある通路を通ると、古びた煉瓦建物の中に喫茶店とかレストランが入っていました。

旧サッポロビール醸造棟と門司麦酒煉瓦館の間の通路 2025年7月9日

旧サッポロビール醸造棟と門司麦酒煉瓦館の通路裏面から 2025年7月9日

旧サッポロビール醸造棟の裏面 2025年7月9日
裏は駐車場に接しており、人だけなら通り抜けが出来ます。Caccoがこっちだよと袖を引きます。
醸造棟の裏側は中庭のような広場があり、そこにお目当ての醸造棟建物の本棟が建っていました。ここだあ、二階堂酒造のコマーシャルの撮影地だあ。

醸造棟建物の本棟 2025年7月9日
確かにこの空間を見出すだけで高揚感が生まれます。二階堂酒造のコマーシャル動画と見比べてください。

二階堂酒造のコマーシャル動画
