

Tomy jr.
日本・ソニーピクチャーズエンタテインメント、バンダイナムコフィルムワークス2025年公開
監督:山田敏久
出演:竹ノ内豊、玉木宏、奥平大兼、
當真あみ、田中麗奈、益岡徹、
石丸幹二、中井貴一 他
上映時間:120分
興行収入:公開中につき未定
写真:映画.comより
《概要》
太平洋戦争ほぼすべての作戦に参加して戦果を上げながら多くの僚艦から生存者を救い、唯一、沈没せずに戦い抜いた“奇跡の駆逐艦”雪風。戦後は引揚船として多くの日本人を本土に還し、補償艦として連合国側に引渡された伝説の幸運艦の物語。
《ストーリー》
ミッドウエー海戦に参加した「雪風」は僚艦の生存者を救出して帰港。やがて雪風は“幸運艦”と呼ばれる。天一号作戦で大和が沈没した後も生存者を救った。戦後は引揚船としても多くの日本人を本土に帰還させ、連合国に補償艦として引渡された。
《所感》
“奇跡の駆逐艦”“幸運艦”と呼ばれた雪風は様々な訓練においても常にトップだったいう。単に幸運に恵まれただけではなく、乗員の練度も士気も整備状況も常に他艦を上回っていた。日頃の鍛錬の象徴として先任伍長の早瀬(玉木宏)が描かれている。また艦長は建艦時から引揚船まで計十人居たが、名物艦長の寺内(四代目艦長)をモデルに寺澤艦長(竹野内豊)が魅力的に描かれている。雪風は駆逐艦として唯一生き残り僚艦の生存者を救って来た。ミッドウエーで沈没した巡洋艦から雪風に救われた水雷員の井上(奥平大兼)がその象徴として描かれている。戦闘シーンは多くはないがCGがリアルで迫力もあり最重要シーンが敢えて無音なのも効果的。唯一の被弾が不発弾だった件や引揚船での出産など「雪風」にまつわるエピソードも漏れなく網羅し、水上特攻と呼ばれた天一号作戦への当時者の本音も描かれる。乗員が「おーい、ニッポン!」と現代の我々に手を振るシーン、乗員の家族のその後、江田島に残る雪風の錨のラストシーン等、戦後80年で「あの戦争を風化させたくない」との思いも込めている。(2025.08.19)
※駆逐艦雪風は、Tomy Jr.さんがプラモデルでリアルに作り上げています。シン・ドクガク第81号「スタンダードな日常から⑬」を参照していただくとより楽しめます。
※なおTomy Jr.さんのブログの雪風はより詳しく面白いのでご参照ください。
https://ameblo.jp/saigottimo/entry-12924077588.html
