グリコの観た!レポ 






 早いもので2023年も半分が過ぎました…
 この期間に観たいろいろをレポします。

■大相撲一月場所 2日目@両国国技館(2023/1/9)
 贔屓の霧馬山は高安に押し倒しで勝利!

■星の王子様 サン=テグジュペリからの手紙@KAAT(2023/1/25)
 星の王子様をダンスと音楽で再構築した舞台。
 演出・振付は森山開示、美術に日比野克彦、衣裳にひびのこづえ。ダンサー陣も森山開示の舞台ではおなじみの面々。
 音楽は生演奏で、坂本美雨が出演し、歌も。
 ファンタジックでたのしい舞台。

日本大相撲トーナメント@両国国技館(2023/2/5)
フジテレビ主催の花相撲。
初っ切りや相撲甚句も楽しめ、なごやかムード。
幕内トーナメントの決勝は大栄翔対豊昇龍で、花相撲とはいえ実力どおり。優勝は大栄翔。

■笑いの大学@PARCO劇場(2023/2/14)
 1996年初演の三谷幸喜作の二人芝居。
 戦時下、喜劇など不要とばかりに無理難題を要求する検閲官(内野聖陽)と、それを受け止め繰り返し台本を書き直しなんとか喜劇を上演しようとする喜劇作家(瀬戸康史)。ふたりの緻密な会話劇が見もの。
 この日は内野さんがやや不調でちょっと残念だったけれど、三谷脚本のおもしろさは評判どおり。

■billboard classics玉置浩二 LEGENDARY SYMPHONIC CONCERT 2023 “Navigatoria”@東京芸術劇場コンサートホール(2023/2/24)
 玉置浩二が東京フィルハーモニー交響楽団の演奏をバックに歌う。
 さすがにオーケストラに対して玉置浩二の一声というのはどうなの…?と思いつつ、昨年の安全地帯がとってもよかったので見ておくか、の気持ちで参戦。
 序盤はやはりオーケストラの大編成に飲まれているのでは?と感じるところがありながらも、徐々にパワーアップしていく玉置浩二が最後には完全にオーケストラを従えていて、結果、すばらしかった。
 序盤いまいち乗り切れなかったところ、玉置浩二が会場もオーケストラも丸ごと飲み込んでいくような瞬間があって、目が覚めたみたいなはっとするような感じになった。あれ、なんだったのか…。とにかく玉置浩二すごい。

■bonobos MARUNOUCHI CRUISING@COTTON CLUB(2023/2/26)
 3月の解散までカウントダウンとなったbonobos
 コットンクラブ公演はわりと懐かしの曲多めだったような。
 コットンクラブはステージとの距離も近く、贅沢空間。
 ラスト前にここで見られたのもよかった。

■bonobos LAST LIVE「bonobos.jp」@大阪 BIGCAT(2023/3/3)
 この3月で解散するbonobo。
 ついに最後の大阪公演…ということで行ってきました、大阪。
 ホテルのチェックインでメンバーとばったりという僥倖。当然話しかけられず、着ていたバンドのロゴ入りパーカーのロゴをさりげなく隠しつつ、そっと遠くからチラ見。
 ライブはあいかわらず最高で、なんで解散…?(涙)の気持ちはおさまらず。
 でもしかたなし。悔いなく見送るだけ。

■bonobos LAST LIVE「bonobos.jp」@日比谷野外音楽堂(2023/3/5)
 いよいよbonobosの解散公演。
 ついにこの日がきてしまった。
 ちょっと泣いたり、笑ったりしながら、一曲一曲噛み締める。
 22年間の活動のうち、わたしが聴いていたのは最終盤の6年ほど。
 それでもたぶん人生でいちばん通ったライブはbonobosなんだ。

■曇天ガエシ/梅棒@なかのZERO(2023/3/11)
 セリフなし、J-POPにのせて踊りながら物語を展開するダンスユニット梅棒。
今回の舞台は会場も大きく、演出も豪華に、ゲスト陣には宝塚OBを招きよりパワーアップ!
 いつ観ても満足感高く、パワーチャージして会場をあとにしました。

■Don't freak out/ナイロン100℃@スズナリ(2023/3/15)
 ケラリーノ・サンドロヴィッチのナイロン100℃のスズナリ公演という贅沢。
 お話は陰鬱で救いのないラスト。
 いまいち乗りきれないながらも、手練れの役者ばかりでさすが。

■OPENING SERIES 2023横浜ベイスターズ対読売ジャイアンツ@横浜スタジアム(2023/4/4)
 ひさびさの野球観戦。
開幕戦とあり、グラウンドにチームカラーの青い山が現れ、キャプテンが空を飛ぶ演出も。
 内野席には席がぎちぎちでいまいちだった。
 試合はボロ負けで、まさかこのあと首位に立つなんて、このときはとても想像できなかった。

■春巡業 大相撲 町田場所@町田市立総合体育館(2023/4/16)
 初めての巡業。
 そこここに幕内で活躍する有名力士が。
 サインにも写真にも気軽に応じてくれる(わたしは勇気なくてできなかった)。
 それをしなくても好きなお相撲さんを眺めたりしているだけで至福。
 初っ切り、髪結い、取組みと楽しんで大満足。

■春巡業 大相撲 川崎場所@とどろきアリーナ(2023/4/29)
 巡業は会場によって仕切りが違って、運営もまちまちなようで、この日は入場のさばきが悪く、入場列がぜんぜん進まない。
 わたしは早々に諦めて会場外のキッチンカーで買い食いしてりして列の減ったのを見計らってから並んだけども、それでもだいぶ並んだ。
 人によっては1時間以上並んだんじゃないか。
 これはいただけない。
 入場が遅れたせいか、進行も当初の予定とは違っていたようで、買い物に行くタイミングなどがはかれず困る。
 横綱の綱絞めが観られたのはよかった。
 川崎会場ということで友風がフィーチャーされていた。おしゃべりが達者で驚き。

■プリンスアイスワールド A NEW PROGRESS ~BROADWAY CLASSICS~@新横浜スケートセンター(2023/5/4)
 今年も来ました、プリンスアイスワールド。
 今回のテーマはブロードウェイ。
 名作ミュージカルでおなじみのナンバーを神奈川フィルハーモニー管弦楽団の演奏、柿澤勇人、田代万里生ら人気のミュージカル俳優の歌で新録音。
 群舞は華やか。日替わりで歌のゲストも登場し飽きさせない。
 ゲストスケーター陣も素敵で、また来年も来よう~と思える楽しさ。

■BGM/ロロ@KAAT 大スタジオ(2023/5/8)
 以前に一度観たことがあるロロ。そのときはピンとこなくて、その後は遠ざかっていた。
 今回は音楽を曽我部恵一が担当しているとのことで、ちょっと行ってみるか~と参戦。
 大学時代の仲良し3人のうちひとりが結婚することになり、その友達と旅行したルートを辿りつつ、結婚式に向かう。現在と大学時代が交錯しながらお話は進む。
 リアルとファンタジーのはざまをゆらゆらと、懐かしいような、あったかいような、少し淋しいような。

 歌を歌うシーンがいくつかあり、うまい人がいるな~と思ったら曽我部恵一その人だった。出演もしてたのね。音楽だけかと思ってた。
 つくりとしては会話劇で、キャストも多くなくこぢんまりとした作品ではあるけれど、滋味深い良作。
 ラストの暗転のタイミングだけが一瞬早かったように思われ、惜しかった。

大相撲 五月場所3日目@両国国技館(2023/5/16)
 贔屓の霧馬山は阿炎に敗戦

■大相撲 五月場所8日目@両国国技館(2023/5/21)
 贔屓の霧馬押し倒しで宇良に勝利

■綿子はもつれる/劇団た組@東京芸術劇場 シアターイースト(2023/5/23)
 近頃話題の加藤拓也作品。
 主演は安達祐実。安達祐実に始まり、安達祐実に終わる。
 破綻した夫婦のお話なんだけれど、20代の加藤拓也がこれ書くのか…という感じ。人生何周目…?

 物語のラスト、破滅的結末を迎えるんだけども、解釈はいろいろできる。
 戯曲を読むとそのあたりがト書から読み取れるらしい。
 知りたいような、知らなくていいような。
 安達祐実は圧倒的に安達祐実で、すごかった。

■カモメよ、そこから銀座は見えるか?@本多劇場(2023/6/17)
 今回も岩松了は岩松了だった。
 流麗な台詞の応酬、生きているのか、死んでいるのか、境目が曖昧な世界。いかにも岩松了。
 最近は自分の体力がついていかず、流れるような台詞に眠気を誘われてしまうこともしばしば。
 でもそれでもやっぱり岩松了いいよね~、と思うし、岩松了の新作となればまた観に行く。

■兎、波を走る/NODA・MAP@東京芸術劇場プレイハウス(2023/6/20)
 観劇を趣味にしてかれこれ十数年。
 なんとなく食わず嫌いしていた野田秀樹。
 高橋一生のフェイクスピアの評判が高かったので、次は観るぞと心に決めての今回。
 気合いが伝わったのか、なんと最前列だった(!)。

 不思議の国のアリスをベースにしたお話…的な予備情報しかなく、たしかに前半はそんな感じ。
 中盤言葉遊びを始めるあたりで不穏な空気が流れ始め、脱兎を演じる高橋一生の身元が明らかになる頃にはお話は思いもかけない方向に急展開。
 ある社会問題がテーマであったことが浮き彫りに。そして救いのないラスト。夢心地は霧散。

 演出の完成度高く、高橋一生、松たか子、多部未華子のメインキャスト陣も素晴らしく、様々な要素が力技ともいえるダイナミックさでまとめあげられていて、圧倒された。


■浅田真央アイスショーBEYOND@アリーナ立川立飛(2023/7/8)
 これまで申し込むたびにはずれてはずれてはずれまくった浅田真央ちゃんのアイスショー。
 もうチャンスはないのか…と思っていたところ、全国をまわってふたたび東京に戻ってきてくれた。
 再度の東京公演ということもあるのか、無事にチケットをゲットし、立川へ。

 アイスショーは代々木第一クラスの会場(1万人)はあたり前。さいたまスーパーアリーナ、横浜アリーナなんかでもよく開催されている(2万人)。羽生くんなんか一人で東京ドームだもんね(3万5千人)。
 そんななか、立川立飛はキャパ3千。
 さすが、「今度はわたしが皆さんに会いに行きます」と言ってくれた真央ちゃん。もうこれだけで真央ちゃんのやさしさを感じる。

 3千人の会場で真央ちゃん観られるなんて~とドキドキしながら会場へ。
 はじめてみる生真央ちゃんはかわいらしく、パワフルに、涼やかに、妖艶に…と演目ごとにコロコロと表情を変え、とっても魅力的。
 リンクの奥には大型のLEDビジョンが設置され、演目にあった風景や映像が映し出される。スケーティングと連動するような映像演出もあり、それも効果的。
 真央ちゃん以外のチームメンバーもそれぞれに個性的で、チームでの演目、少人数での演目もそれぞれよかった。

 真央ちゃんはジャンプもキレキレ。ペアのプログラムではスロージャンプ(ペア種目の技で男性が女性を投げるジャンプ)にも挑戦している。「進化の物語」を標榜する今回のショー。真央ちゃんはいったいどこまで進化するんでしょう・・・!
その姿をまだまだ見ていたい!

■ラウン管より愛をこめてー宇宙人と異邦人ー@シアタートラム(2023/7/10)
 テーマは「差別」で、すごくストレートなんだけれど、そのテーマを劇中劇におさめたところがうまかったと思う。
 劇チョコのメンバーのみなさんは手練れでみんなうまい。テーマは重いし、芝居もどっしりしているのに、どことなく軽やか。
 メインどころの役に橋本マナミがキャスティングされてるんだけど、あそこはテレビで顔の知れた俳優よりももっと匿名性の高い俳優のほうがよかったんじゃないかなと思った。芝居も悪くはないんだけど、重く重く演じていて、本人がそういう芝居が好きなんだろうけど、全体のトーンといまいち合っていないような。
 とはいえ、見応えのある良作には違いない。

■ランタンナイト vol.42〜バンド編 夜〜/蔡忠浩@吉祥寺キチム(2023/7/17)
 3月に解散したbonobosのフロントマン蔡忠浩のライブ。
 解散前からまた新しいバンドをつくると宣言していたので、(これが新バンドとまでは言っていないものの)それをたしかめに。
 いろいろ納得な布陣で、これからも付いていきます、の気持ち。

■虎穴/ベルマインツ@下北沢ニュー風知空知(2023/7/22)
 bonobosの出演したイベントのオープニングアクトで知ったベルマインツ。オープニングアクトとあって会場のうけはそれほどでもなかったんだけど、なんといっても歌が抜群でそれに心を掴まれた。
 そこからちょこちょこYouTubeで聴いたり、ライブ参戦したりして、いまではすっかりファン。

■その場しのぎの男たち/東京ヴォードヴィルショー@紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(2023/7/26)
 伊東四朗が好きで、いつか生伊東四朗を見ようと思って、去年、日本橋公会堂にトークライブを見に行った。
 もちろんおしゃべりはおもしろいんだけど、自ら高齢をネタに聞こえないふりをしたり、ぼけたふりをしたり、ネタだよね?とこちらがどきっとするようなブラックなところもあり最高。
 このときに来年は東京ヴォードヴィルショーの舞台に出るという話をしていたので、チェックして参戦。

 東京ヴォードヴィルショーを見るのは初めて。今回は創立50周年記念公演とのこと。50年ってすごい!わたし、産まれてない・・・。創立メンバーの佐藤B作も佐渡稔も74歳(!)。
 「その場しのぎの男たち」は31年前(1992年)に三谷幸喜が東京ヴォードヴィルショーに書き下ろした作品。その後10年ごとに再演されてきたらしい。

 大津事件をモチーフとして、すわ戦争か・・・の危機に明治政府の男たちがあれやこれやと”その場しのぎ”の策を弄する。
 終始クスクス笑いが漏れる会場。演劇ではあるんだけど、演劇でないような・・・会場の雰囲気も独特笑。
 お話はすれ違いにすれ違いを重ねて、思わぬ解決をみて大団円。
 伊東四朗は御年86歳ながらほぼ出ずっぱり。素なのか演技なのかもはや捉えどころのない最高の間でコメディアンの本領発揮。
 終演後にはアフタートークもあり。こちらも最高。

 いま朝ドラ「ひらり」の再放送を見ていて、これも1992年の作品。相撲部屋の親方を演じる伊東四朗はこのとき55歳。55歳の伊東四朗と86歳の伊東四朗を同時進行で見る。不思議な気持ち。
 来年の舞台出演もすでに決まっているそうで、こちらもたのしみ。