神田川地下調節池(善福寺川取水施設)  2016年10月27日

 
 今回も、駒沢給水塔風景資産保存会が主催する「神田川・環状七号線地下調節池の見学会」に行ってきました。この施設は、神田川、善福寺川、妙正寺川を横断的に地下調節池(大きなシールドトンネル)でつなぎ、中流域から下流域の越流による水害を緩和させるために造られたものです。これらの川は、下流で隅田川に繋がります。
 見学した場所は、方南町にある善福寺川取水施設・連絡管渠接続箇所です。


神田川地下調節池 調節池配置図 当日のパンフより 2016年10月27日

神田川地下調節池 方南町駅前 保存会の方が待っています 2016年10月27日

神田川地下調節池 方南町の交差点 2016年10月27日

神田川地下調節池 途中にある真峰庵 不動尊が祭られている 2016年10月27日

 方南町の駅には、既に駒沢給水塔風景資産保存会の方々が、見学者の案内に駆り出されています。中村さんは和田堀橋で、新庄さんは施設の入り口で、参加者の案内、チェックをしていました。
 いつも思うのですが、保存会の方の結束が固く、このボランティア作業に積極的に取り組んでおられることです。この行動力には頭が下がります。
 そう言えば、和田掘配水塔はこの近くの代田橋駅の反対側にありましたね。


神田川地下調節池 中村さんが和田掘橋での案内者 2016年10月27日

神田川地下調節池 善福寺川取水施設入口 2016年10月27日

神田川地下調節池 善福寺川取水施設外観 2016年10月27日

神田川地下調節池 善福寺川取水施設外観 大きなリングのデザイン 2016年10月27日

 善福寺川取水施設では、まず施設紹介で、東京都第三建設事務所のHさんに、神田川・環状七号線地下調節池が造られた経緯を教えて頂きました。ゲリラ豪雨で床上浸水や道路の冠水の被害が出ていましたが、この調節池に流し込むことで、平成5年に3,117戸の浸水被害が出ていたのを、平成16年では46戸に激減したそうです。最大、約54万m3の水を溜め込むことが出来るそうです。

 隣の部屋に模型があると言うことで見に行きました。模型には実際に水を使ってどう貯めるかを見せています。おおっと言う感嘆が皆さんの口から聞こえてきます。
 シールドマシンの側面には、以前籍を置いたことのある建設会社の名前が、隅の方にちょこっと見えます。何となく、懐かしくなるは人情でしょうか。


神田川地下調節池 会議室でまず座学 2016年10月27日

神田川地下調節池 シールド・マシンの模型 2016年10月27日

神田川地下調節池 シールド・マシンの大きさ 当日のパンフより 2016年10月27日

神田川地下調節池 施設の建設年譜 当日のパンフより 2016年10月27日

神田川地下調節池 トンネルの大きさ 当日のパンフより 2016年10月27日

神田川地下調節池 設置の効果 当日のパンフより 2016年10月27日


神田川地下調節池 詳細断面図1 当日のパンフより 2016年10月27日

神田川地下調節池 詳細断面図2 当日のパンフより 2016年10月27日

神田川地下調節池 横断図と仕様 当日のパンフより 2016年10月27日

神田川地下調節池 模型に実際の水を貯めます 2016年10月27日

神田川地下調節池 水が川の堰の限界を超えると、ほらね! 2016年10月27日

神田川地下調節池 実際の水を用いたリアルな模型 2016年10月27日

神田川地下調節池 地下に水が落ちていく様子 少し藻が付いている 2016年10月27日

神田川地下調節池 これが善福寺川です 2016年10月27日

神田川地下調節池 語りが最高潮に達したHさん 2016年10月27日

神田川地下調節池 2階の制御室です 2016年10月27日

神田川地下調節池 このように監視が出来ます 2016年10月27日

 これが地下に入る建物ですが、円形をしています。これは、調節池が大きなシールドトンネルで出来ており、この場所がシールド・トンネルの発進立坑として掘られたからでしょう。


神田川地下調節池 立坑を利用した建物 2016年10月27日

神田川地下調節池 期待感、まんまんです! 2016年10月27日

神田川地下調節池 地下に降りるとエンタシスの柱のような地上への排水管 2016年10月27日

神田川地下調節池 潜水艦のような入口 何故か新庄さんも嬉しそう 2016年10月27日

 トンネルは内径約12.5mで延長約4.5kmだそうで、地下51mに設けられています。大半は道路下に掘られていますが、施工開始時には一部、民地に掛かるところもあり、大変だったお聞きしました。地下50m以深なら、大深度法が適用され公共の施設であればある程度の自由になるのではとお伺いすると、 建設当初にはこの法律が出来ていなかったとのことでした。(大深度法とは、2001年(平成13年)に施行された「大深度地下の公共的使用に関する特別措置法」のことで、公共の用途に用いるなら保障は必要が無いとされた法律で、地下40m以深であるか、基礎杭の支持地盤上面から10m以深であることを条件付けられています)

 地下の入り口は、回転するハンドルがある潜水艦の扉のようなもので、迫力がありました。


神田川地下調節池 こんな扉です 2016年10月27日

神田川地下調節池 これが施錠装置のハンドルです 2016年10月27日

神田川地下調節池 ずいぶんとコンクリートが厚そうです 2016年10月27日

内部は意外に綺麗に整備されており、平板セグメントと呼ばれるコンクリート製のトンネル躯体が綺麗に円筒状に巻かれています。
 途中に、子供たちが描いた絵が、このセグメントに飾ってあります。
 4階建てのマンションがすっぽり入る大きさなので、その迫力は素晴らしいものでした。


神田川地下調節池 これはまだ連絡トンネルです 2016年10月27日

神田川地下調節池 ほ~、こうなっているのか 2016年10月27日

神田川地下調節池 子供たちの絵がぐるりと廻っています 2016年10月27日

 上からの川の水が落ちて来る意外と大きな落下口です。


神田川地下調節池 落下口 落水時に中にいると恐怖でしょう 入れないけど 2016年10月27日

神田川地下調節池 更に進んでいきます 2016年10月27日

神田川地下調節池 何だかプラネタリュウムみたいです 2016年10月27日

神田川地下調節池 実はトンネルに入ったひび割れを補修した跡です 2016年10月27日

神田川地下調節池 高さ12.5mの威容 2016年10月27日

神田川地下調節池 下の方は光が届かず吸い込まれそうです 2016年10月27日

神田川地下調節池 ここが連絡トンネル 落下口からの水が流入してきます 2016年10月27日

神田川地下調節池 なるほどと感心されている方々 2016年10月27日

神田川地下調節池 また元のトンネルを戻っていきます 2016年10月27日

神田川地下調節池 いやあ、面白かったね 2016年10月27日

 ここが大雨時の取水口です。


神田川地下調節池 善福寺川取水施設の建物 2016年10月27日

神田川地下調節池 ここが大雨時の取水口 2016年10月27日

神田川地下調節池 さて、これは何だろう? 2016年10月27日