長崎刑務所　　2017年7月17日

　長崎は諫早に来ました。諫早と言えば、干拓事業のためのギロチン止水堰が有名で、多くのムツゴロウが日干しにされました。

長崎刑務所　諫早から島原鉄道に乗り換えます　2017年7月17日

長崎刑務所　本諫早の駅舎　2017年7月17日

　以前はこの諫早に、長崎刑務所があり、あの五大監獄のうちの一つがここにありました。1992年（平成4年）に長崎刑務所は諫早市小川町の山の中に移転されました。長崎監獄は廃止され、畑の真ん中に煉瓦造りの廃墟を晒しておりました。
　しかし、近隣に住戸が建ち始めると、再開発の計画が持ち上がり、2007年（平成19年）には正門を残して解体されました。
　大変残念なことに、解体されると言うことを知らなかったのと、長崎が遠かったことなどから、見学に行きませんでした。
　今はマックスバリュ諫早中央店の裏側にひっそりと門が残っています。しかし、コンクリートと、石灰岩は酸性雨と温暖化(CO²などの発生)の影響で、剝離、剝落が進み､コンクリート片や石片が落ちてきています。

長崎刑務所　マックスバリュー諫早中央店に到着　2017年7月17日

長崎刑務所　近隣は新興住宅地　2017年7月17日

　裏に回ってみました。早晩、このモニュメントも無くなる可能性が高いです。

長崎刑務所　おお、これだ！　2017年7月17日

長崎刑務所　正面から見ると立派だぞ　2017年7月17日

長崎刑務所　長崎刑務所の扁額は残っている　2017年7月17日

　ここの説明版には、
　「この煉瓦造の門は、1907（明治40）年に竣工した旧長崎刑務所の正門です。旧長崎刑務所は、明治の五大監獄（千葉監獄、金沢監獄、奈良監獄、長崎監獄、鹿児島監獄）の一つとされ、明治政府が治外法権撤廃にあたり、諸外国からの近代的な監獄整備の要求に応え、国家の威信をかけ建造したといわれています。
　設計者は旧司法省の技師であった山下啓次郎で、この正門には、開口部に石材と煉瓦を交互に配置し、軒下には小さなアーチが連続するロンバルト帯と呼ばれる装飾をなすなど、意匠的にも優れた構造となっています。」と書かれています。
　更に
　「19Ol（明治34)年に着工した旧長崎刑務所は、1908(明治41)年に長崎市内から移転開庁し、1992（平成4)年に現在の、諫早市小川町へ移転するまで84年の歴史があります。旧長崎刑務所の周囲を取り囲む東西約200m、南北約220mの塀やその中の大部分の建物に使川された煉瓦は、市内に作業場を設置して製造され、約690万個が使用されたとされています。」

　長崎刑務所の沿革　NagaSakiPrisonHistory

天正年間　　　　　豊臣秀吉が囚獄を南馬町（長崎市の諏訪神社下）に設置
慶長5年　　　　　　南馬町から桜町に移転
明治7年4月　　　　明治政府桜町囚獄を長崎本獄と改称
明治9年1月　　　長崎監獄に改称
明治15年　　　　　長崎村片渕郷に移転
明治34年4月　　　北高来郡諫早村（諌早市野中町）に移転工事着工
明治41年4月　　　移転開庁
大正11年10月　　長崎刑務所に改称
昭和63年4月　　　特定国有財産整備計画による移転計画決定
平成元年9月　　　移転先（諌早市小川町）の造成工事着工
平成2年8月　　　造成工事完成、建築工事着工
平成4年7月　　　　移転開庁