廃駅(大船モノレールなど)編

 いよいよ秋も深まって、ご近所トマソン隊も動きが楽になって来ました。うん、行楽のシーズンというのもあるしね。今回は、執筆者が「うさお」からライ隊員にバトンタッチです。
 お蔭でライ隊員は右眼を悪くしてしまいました。
お医者様から緑内障かもしれないと言われて、びくついています。
 モモンガ、モモンガ・・・あれ?変だな、キーボードが上手く打てないぞ!写真がいっぱいで、文章なんて本当に付け足しだぞ。かかかっか・・・


執筆にいそしむライ隊員

 いつも行く山のtoilet場から見た横浜貨物別線です。抜けるような青空、まっすぐに伸びたシェルター高架橋。これを見たとき、うん、「廃駅」をやろうと思ったんだ。この横浜貨物別線は、日本で初めての「浮き道床」を用いており、騒音と振動に配慮したものです。


2000年1月23日 横浜貨物別線 山の上から

 そう言えば、鉄道の騒音と振動は、面白いもので、自分たちに利便性があると考えられる、在来線はさほど煩いと感じないようです。が、反対に新幹線や貨物線などは、毎日自分たちが使うことは無いので、より煩く感じるようで、約10dB程度の感じ方の差があります。
 さてさて、小難しい話はさておき、大船モノレールは大船ドリームランドに通じていたモノレールで、嘗てはダイエイが持っていた時期もありました。
今は廃線で、その架道や駅跡の遺構だけが残っています。
 大船駅には、二つのモノレールがありました。一つは三菱重工が持っている「湘南モノレール」で、大船駅の南口から片瀬に通じるものです。これは現在も稼動中で、鎌倉山の住民の貴重な足となっています。このモノレールは、懸垂式と言う吊り下げるタイプです。
 大船ドリームランドモノレールは、それと対照的に大船駅の北口にあり、跨座式と言う上に跨るタイプです。最近ではドリームランド周辺の宅地開発が進み、それなりに利用する住民が多くなり十分に採算が取れそうに思えるので、なんとか復活して欲しいものです。横浜市の鉄道環状線計画では、このモノレールも計画に入っています。景気が回復したらリニューアルされるかもしれません。



 さて、このモノレールの宅地や農地の上を行く架道は、そのスケール観で圧倒されます。しかし、私はこの線に乗ったことがありません。子供の頃に行ったと思うドリームランドは、観光バスで行った記憶があり、しかもどのようにして遊んだかが記憶にありません。(うさおの得意技ですね。あっ、ライ隊員が書いていたんだっけ)
 テーマは、そう、「廃駅」だっけ。


2001年5月6日 モノレール軌道

2001年5月6日 モノレールドリームランド駅跡

2001年5月6日 モノレールドリームランド駅跡

終点駅の廃駅 今や朽ち果てているドリームランド駅 2001年5月6日

2001年5月6日 モノレール軌道跡

2001年5月6日 モノレール軌道跡

2001年5月6日 モノレール軌道跡

  ドリームランド・モノレール線は大船駅(北口側)とドリームランド駅を結ぶ2駅しかありませんでした。
全長5.3キロ㍍ですので、民鉄ならもう一駅か二駅が入る長さです。このモノレールは勾配がきつい(100‰)、大馬力のモーターを積んでおり車重があったせいか構造物に亀裂が入り、やむなく1967年(昭和42年)に運行を停止しました。開業後わずか1年半の出来事でした。
 2006年(平成18年)にはドリームランド跡地に横浜薬科大学が移転されモノレールの痕跡も無くなってしまいました。
 ※‰とは1/1000のことで1キロ㍍で1㍍の勾配があること、100‰は100㍍の傾斜があることで、異常な数値です。リニア新幹線でも最急勾配は40‰です。(環境影響準備書あらましより)


2001年5月6日 モノレール軌道跡

2001年5月6日 モノレール軌道跡

2001年5月6日 モノレール軌道跡

川の上を大きく曲がっていく大船側の駅跡 反対端は、大船駅北口 途中で軌道は途切れている

 次は、ほんの少し前まで山下公園内に残っていた「横濱臨港貨物線」です。
山下公園の東屋風な建物に入っているものは、水道の処で述べた大原隧道際のライオン水栓と三ツ沢公園にある水道栓の遺構とこの共用栓では、なかったかなあ。調べてみると、関東大震災に被災したインド人を横浜市民が救済し、その感謝をこめて1939年(昭和14年)に在日インド人協会から水飲み場の塔が、山下公園(横浜市中区山下町)に寄贈されたものでした。
 その次は今現在取り壊されている最中の貨物線です。薄暮の中、クイーンだったか、ジャックだかの建物のシルエットを背負って、「やっぱり横浜ジャン!」って感じでしょう。長いこと横浜に暮らしていますが、この辺りの情感は無くならないで欲しい。
 そして、元の三菱ドックに入る分岐線の鉄路であったろう所で、これからは遊歩道になると案内板には書いてありました。昔の趣を留めながらリニューアルは進んでいって欲しいなあ。
 この艀用の積荷クレーンと異国情緒あふれる雑貨屋さんは、cacco隊員やライ隊員のお勧めです。私的には、油彩の画題にうってつけだなあと思います。潮で洗われたくすみや錆は油絵が最も適していると思います。クレーンのほうは兎も角、雑貨屋さんは大桟橋に来た若いカップルたちで大盛況でした。(今の若い人が好みそうな、小(こ)洒落た(じゃれた)綺麗さを持つアンティーク屋です)
 店の脇に顔の処を刳り貫いた看板があり、cacco隊員は大喜びで写真を撮れと騒いでいました。


2001年9月26日 山下公園横濱臨港貨物線撤去工事

横濱臨港貨物線跡 2001年9月26日 

山下公園の水飲み場の塔(インドからの贈り物) 2001年9月26日 

インターコンチネンタルホテルと赤レンガ倉庫 2001年9月26日 

大桟橋の袂の雑貨屋 2001年9月26日 

雑貨屋でくつろぐライ 2001年9月26日 

遊歩道とクイーン 2001年9月26日 

遊歩道(整備中) 2001年9月26日 

波止場の荷揚げクレーン 2001年9月26日 

波止場の荷揚げクレーン 2001年9月26日