点  景

 

                       うさお

 大学時代の友人が北海道から出てきます。もう一人は我孫子に住んでいますが、肺を患っており長い時間の外出は無理なので、我孫子で会うことになりました。
 我孫子駅北口には一度くらい行ったような気がします。
 改札を出ると彼らが待っています。南口のロータリーに機関車のデザインの石碑がありました。飯泉喜雄の顕彰碑です。字が彫ってある位置が低くて読みにくい石碑です。鉄道オタクには、ぜひ押さえておきたい碑です。

碑文
 飯泉喜雄氏は「鉄道なくして町の発展無し」と信じ駅誘致に奔走私財を投じて駅用地を無償提供し明治三十九年我孫子駅開設に成功した
 さらに我孫子町長千葉県議会議員をつとめ地域の発展に尽力した
 以来この町は成田線の開通生糸工場進出白樺派文人の来往など発展の道をたどる 氏は激務と心労のため三十八歳で病没した
 私たちは氏の先見の明と奉仕の精神に満腔の謝意を捧げ今こそ町を愛する精神を奮い起こそう
   平成十五年 五月
   飯泉喜雄顕彰碑建設の会
   協力者  壱千三百余名


飯泉喜雄顕彰碑 2024年10月31日

 うさおが杖を突いているので、我孫子の住人が思案顔です。聞いてみると、少し歩いて手賀沼に行き、ウナギを食べる。ついでに沼を鑑賞して帰ってくるというプランを立てていたそうです。ならば駅の近くの洋食屋に行きましょうと歩き出します。
 ウナギもちょっと心惹かれたんですけどね。

 あれっ、随分小洒落た煉瓦造りが・・・。


コ・ビアン2号店 2024年10月31日

コ・ビアン2号店の小洒落た入口 2024年10月31日

 煉瓦造建造物はうさおの大好物なので、ここに入るのかとワクワクしましたが、あいにく混んでいて満席、「本店」に行きましょうと住人が促します。煉瓦造り建造物なのに残念だというと、住人がこれは前の方だけ煉瓦で後ろは普通の住宅だよと教えてくれます。

本店は道路を隔てた反対側の路地にあり、スイス風だ、これは凄いと函館の住人も言っていました。


コ・ビアン本店 2024年10月31日

コ・ビアン本店 2024年10月31日

 室内は女性客と老人客が多く、私達も老人客です。結構いくつものステンドグラスが飾られており、ノスタルジックな雰囲気満点です。


コ・ビアン本店 ステンドグラス 2024年10月31日

コ・ビアン本店 ランプシェードもステンドグラス 2024年10月31日

 じじい達はやれ何処が悪いの、何の治療をしているのと、病気の話から入ります。続いては冬場でも冬眠しない熊の話、老人宅を襲う闇バイトの恐怖など、会話は止まりません。
 彼らは麦酒小ジョッキ2杯も飲んで、体には悪いねえと言うとりました。なら、アルコールは止めときなさい。