大阪の名建築を巡ってみる⑥
             日本綿業倶楽部
                                                       うさお&Cacco

※淀屋橋の界隈は昔から続いた中小企業の会社が多い。そしてその建物はレトロで親しみやすい。今回は歩くルートをCaccoが事前に選定してくれたもの。見たい建築は12にも及ぶが、うさおの脚がCaccoに及ばないので、歩く速度、歩ける距離(途中休みを入れながら)に制限があるので、9ヶ所に厳選しました。何しろこの後、甲子園に行かなくてはならないので、時間的にも強行軍でした。

日本綿業倶楽部


日本麺業倶楽部サイトより

 日本綿業倶楽部は昭和3年12月に、東洋紡績株式会社専務取締役の岡常夫の遺贈金と綿業関係者により設立され、昭和7年1月に綿業会館がオープンしました。繊維業界の懇親を目的としていましたが、現在では繊維以外の業界も含めた会員制のビジネス倶楽部だそうです。


日本綿業倶楽部  三休橋筋西側から望む 2023年9月12日

日本綿業倶楽部  三休橋筋西側から入口を望む 2023年9月12日

 綿業会館の設計は渡辺節が担当し、ヘッドドラフトマンとして村野藤吾が参画しています。外観を見る限り重厚な趣が伝わってきます。外観だけと言うのは、TVドラマの「名建築で昼食を」(大阪編)で取り上げていたので、気楽にいつでも館内の見学ができるものだと思っておりました。毎月第4土曜日しか見学が許されておらず、しかも予約制でした。阪神戦を見に行くことが主眼の私たちは、リーグ優勝真近のしかも、平日を選んで出かけたので予定が合いません。大変残念ですが内観はあきらめました。


日本綿業倶楽部  登録有形文化財の銘板 2023年9月12日

 館内に入ってはいませんが、TVで紹介されたとおり、会館内の各部屋の様式が様々なのは、世界各国の来賓や、会員の好みに応じて、部屋を選べるようにしたという設計者の配慮だそうです。あの時代にとてもグローバルな考えを持っていたんだな。


日本綿業倶楽部  三休橋筋側の入口 2023年9月12日

 関西の財界の大立者がこの会館を使われるのだろうな。うさおはそのような場は苦手なので羨ましくなんかないよ。でも、レストランで昼食は食べて見たかったな。


日本綿業倶楽部  三休橋筋・備後町通交差点から望む 2023年9月12日

 戦火をまぬがれることが出来たのは、この鋼鉄ワイヤー入り耐火ガラスの窓のおかげです。意匠的にも美しいし大したもんだなあ。こういう窓を持つ部屋で読書をしたり、食事をしたり出来たら心が和むなあ。


日本綿業倶楽部  クラシカルな窓 2023年9月12日