まんが本の裏を読む





 漫画の本が沢山あって、家が潰れそうです。
 漫画家さんはこの一冊ごとに思い入れがあるんだろうなと思い、少し棚から出して調べてみることにしました。昔の単行本はだいたい、表紙のカバーの絵の単色摺りであまり工夫がありません。もっと前の貸本屋本は厚紙に直接印刷をしたものを折加工していました。
 今は流石に技術が進み、漫画家さんも編集者さんもシリーズ化された本にアイディアを注いでいます。その例を幾つかご紹介します。

ドラゴンボール

1) 表紙カバーに細工をしてあるもの

 ドラゴンボールの背表紙がシリーズを集めると、一枚の絵になっています。これは連載開始時からこのようなアイディを温めていたのでしょう。一冊として同じ背表紙ではありません。
 実際には42巻が最終巻ですが、使い回しがないというのは漫画家さんの矜持ですね。





百姓貴族

2) カバーを剥がすと本の表紙、裏表紙が漫画になっている。

 本のカバーがあると、それが結構美麗印刷なので、わざわざ外して本棚に飾る人はいません。マニアが表紙カバーが破損しないように、ビニールを掛けたりするときに、あっこんな漫画がオマケで付いている!って吃驚する訳ですね。
 ここに内輪受けをする話が載っていると、もうマニアさんは堪りません。









薬屋のひとりごと

3) カバーを剥がすと本の表紙、裏表紙が外伝になっている。

 まっ、2)と同じ工夫なんですけど、外伝的な補足説明が付け加えられているものです。
表紙なのでカラー印刷ではありませんが、色合いは工夫しています。それにしても最近の漫画家さんは、アニメ的な絵がうまいなあ。









3月のライオン

4) 章の表紙が続けて眺めるとストーリーになっている。

 これは多分、単行本になったときに漫画家さんが、一冊の中で完結する小ストーリーを描いたものでしょう。知らんけど。タイトル絵だと思って眺め過ごしてしまうと大変もったいない。でも、これは本の中にあるので比較的判りやすいギミックですね。

















 いやあ、これは漫画家さんに託された最高のお楽しみですね。