前略・・・中略・・・後略

鴨志田 充昭
 私はSFMにて貴方の分類した①の2/3位のSFファンです。もっぱら私は読むだけで後は何にもしないというモノグサなファンです。住まいは国電川崎より南武線で一つ目の駅で下車して、徒歩十分強です。
 SFで好きな作家といえば→(一杯あるので面倒だから写さないのだ。ET.) いわゆる純SFよりも通俗的であったり、ロマンに近かったり、ファンタジックであり、ムード派だったりする作家が大好きです。
 私はミステリフアンより、SFフアンに手を広げて、今はSF,ミステリと2足のワラジ、いや恐怖小説も大好きですので3足のワラジかな?のフアンです。
 その他私の好きなものは、①ミステリやその他読物、②映画、③その他旅行、カメラなど。

杉野 博
 謹んで新春の御祝詞を申し上げます。

川田 公
 えー、小生もせいぜいステップ一~二のあたりをうろついている高校生です。小生、もっている単行本は八十冊をわずかに超えるばかり、SFMも七十号あたりからしか持っていないなさけないファンです。しかし、意欲ばかりは充分で、入試が一年後に迫っているのもかまわず、読みまくろうと思っています。
 名前は川田 公(漢字はインチキですが、一応同じ名前ですネ。まさか勲(たろう)とは読まないでしょう?)→(あて名は益田氏である。ET)
 好きを作家は海外ではクラーク、アシモフ、バラード、日本では筒井康隆、石原藤夫といったところ。

朝倉 けい
 私は新宿のすぐ近くに住んでいるSFMファンの女の子です。順調に行けば私は一年と少しで高三になります。そうなりますと自然、受験その他いろいろと忙がしくなると思うのです。ですから、来年の三月で、私、一応脱会するものと思っていただきたいのです。今から宣言するのも何かと思いますが、むしろその方がそちらでも会計の後任の人など探すのによいのでは‥と考えましてお知らせ(?)しておきます。

佐藤 昭博
 SFM一四三号において尊君のファンジン創設の意をうかがい、当方いまだ「ステップ一」にあるも少なからずSFに興味ある者なり。出来得るならば、尊君の詳細なる意見を聞かせられたし。(しからば、ごめん!ET.)

飯田 恭生
 現在、私はクラブ(学校の)で、やはり雑誌を出しております。(といっても、SF専門雑誌ではなく、部員の一人として活動しているのですが)
 なお、私は、あまりできのよくない小説なら、書く自信があります。現在までの最大の小説は三十枚書いたことがあります。
 追追伸、謹賀新年
住所、川崎市□□。氏名、飯田恭生。年令、二〇才。職業、学生 神奈川歯科大学一年(四月から)
 そう堅苦しくならずに、もっと気を楽にして書けば・・・。
 ・・・SF歴は中二の頃から。よって六年数ヵ月。もっとも最近は読む方よりも書く方がグンと面白くて、下手ながら書いています。
好きな部門はファンタジイとポリティカル。フィクションと正反対の分野を好みます。所有している本は、SFだけなら四百から五百冊ですが、全部読んでいるわけではなく、最近は惰性で買っている有様です。
 他に入っているクラブは、サイレント。スターとてんたくるすで、学校のクラブでも下手な小説を書いて喜んでいます。
 SF以外は、推理小説、超心理学、心霊学、UF0に興味アリ。・・・以上

小山 順子
 私はSFMを読み始めてからまだ半年足らずであなたの評価でいくとやっと「ステップ一SFファン」というのに足をつっこんだところなんです。でもSFというものに興味を持ち始めたのはわりと前で中学一年ころなんですよ。そして去年の四月学校も終わり、めでたく就職し、仕事にも慣れてどうやら自分の時間が持てるようになったので、さてこれからは本格的にSFに取り組もうと、まず手はじめにSFMから読み出したわけなんです。でもまだ他のは、何から読んだらいゝものやらさっぱりわからず、誰か助言してくれる人がいたらいゝなと思って・・・。
 皆さん、はじめまして。私は御年二十一才になります(ついになってしまった・・・)、一女性でございます。日頃から世の女性達のSFに対する関心の無さを大変嘆かわしく思っていたのですが、先日の会合に出席して、またまたその感を非常に強くいたしました。何たって十人以上も人が集まったというのにその中に女性がたったのひとりだなんて。あんまりですわ。少なくとも二~三人はいるんじゃないかしらなどという私の予想は、全く裏切られてしまったのです!!あの、誤解のない様に申し上げておきますが、メンバーが男性ばかりなのがいやだなんて言ってるわけじゃ決してございません。
私としましては、とっても嬉しいんです。その事自体は。
ただ、ほんとに女性ってどうしてこんなにも関心がないんでしょうか。私の友達にしたってSFの話に何とかのってくるのは、ほんのひとりかふたり。他の人はみんな、あの人はいい年をして、しかも女の子のくせに何を血迷ったか、ぐらいにしか思ってないんですよ。悲しいことですね。大体女性って物事を抽象的に考える力に欠けてるんじゃないかしら。だから、話と言えば現実的で、自分と自分の回りの事しか考えられない。情けないなと思います。もちろん女性の全部がそうだと言ってるわけじゃありませんけれど、そうでない人を探すのはとっても大変なことなんですよ(そんなわけで、女性SFファンをふやすのはちょっと大変なことですね。でも、ほんとにふえてほしいんです。だってこんなにおもしろいものを男性に独占させておくのはもったいないですよ。まったく。今いるこの世の数少ない文性SFファンの皆さん、がんばりましょう!!
何だか偉そうなこと書いてしまいましたけど私だって、お世辞にもたくさん読んでるなんて言える状態じゃないんです。大体興味だけは昔からあったとは言え、SFマガジンを読み始めたのが去年の九月なんですから。それにまともに読んだ作家と言えば、フレドリック・ブラウンだけ。あとは、ブラッドベリィ、シェクリィ、クラークなどを少し読んだだけ。全くお粗末。
先日の会合で皆さんの経歴などを伺ったところ、私とは格段の差。ああ、又私はドジをやってしまった、こりゃとんでもないところですよ、私にゃ荷が勝ち過ぎるんではないかしらなどと色々悩んだのです。一週間ほど(ハレ、一日くらいだったかしら?)そして私は心を決めたのです。私は私、マイペースでエッチラオッテラついて行こう。ウサギとカメのたとえもあることだし、そのうちみんなに追いつき、追い越してやるさ、と。
 もともと私っで物事を楽天的に考えるクチなんです。焦ってみたところでそう急にどうなるもんでなし、なんてね。そんなわけですから、これから多少足手まといになるかもしれませんが、どうかお許しを。でも、これを機会にみんなからせっせと情報を集めることにしょうと考えています。 今までは、それができなかったんだからこれは絶好のチャンス。 とにかく今の私は、スキあらば人の知識を盗んでやろうと虎視眈眈とねらっておりますので皆様よろしく御協力の程お願い致します。
追伸 F・ブラウンの「火星人ゴーホーム」お持ちの方、もしよろしかったら貸していただけないでしょうか。これだけ、いくら探してもみつからないのです。ブラウンので読んでないのはこれだけなんです、どうかよろしく。

飯田 勉
 私もファンジンをつくることに関してはたいへん興味があります。

志賀 隆夫
 こんにちは、
 私はあなたの分類によると、ステップ一あたりにいるようです。もっとも英語が苦手なので、もっぱら本だなにはSFM・HSFS・創元SFなどしかありません。
 ずいぶんずけずけと、自分のことばかり書いてしまいましたが、これは今までプロパーなSFマニアと話したことがなく、(あなたのことばでいえば)→(もちろん、益田氏の事。ET.)性的欲求不満がうっせきしていたためと考えて下さい。
 SFに対する熱意、愛情はそうとう深いものがあると、自分でも思っていますが、私の弱点として、地理上の問題があります。私の家は、千葉県にあるのです。

中里 政治。三十三才。
 現在無職、株式会社パイロットアドをるマーケティング・エージェンシーの設立準備中。新らしい会社は一月十五日成人の日に、同人七人により創立。
 ために、猛裂に忙しい。十年ぶりぐらいに、正月をシャバで過ごした。
 昨年までは、パイロット万年筆株式会社に勤務、カシオ電卓の販売計画の仕事。その前は、広告部づとめ。
 九四号までのSFマガジンの表紙に広告を出稿していたので、六〇号あたりからSFマガジンを読み出す。
 何となく途切れていたが、昨年五月より火がつく。SFマガジンのバックナンバーを取揃中、現在まで欠号九冊。

寺村 正美
 わたしの名前は、寺村正美です。連絡の手紙に「貴君」をどと書いてあったので、少々驚きましたが、わたしはこれでも”女”です。あしからず。
 現在、武蔵野女子学院の中学三年生。
 正しく、美しくなるようにと両親がつけてくれた名前も、実際には逆効果。名前負けのようです。わたしが〝SF CONCEIT CLUB〃に入ろうと思い立ったのは わたしの身近に、S・Fファンやら、S・F好きが、いないために、自分の世界に閉じこもってしまっているからです。ですから、こういう所に入って、もっと違ったS・Fの世界を覗いてみようと思ったのです。
 そういう訳ですから、未塾で、S・Fについてもそんなには知識のないわたしを、よろしくお願いいたします。(十五才の少女など相手にしてくれない、という者がいるので心細いのですが、そういう事はないようにと、願っています。)

平岩 雅博
拝啓 私がこゝに、こうしてあなたにお手紙をさしあげたのはもうおわかりのことゝ思いますが、SFM二月号の「てれぽーと」で、あなたの投書を拝見したからであります。
 私は呼びかけに対して協力したいのであります。それも強力に協力したいのであります。
 私の希望としては、ファンジンの出版であります。したがってファンジンの編集は一手に引きうけてもかまいません。私は、あなたの5F愛好家評価法によれば、ステップ四、5Fファンジンにあたるわけであります。
 とにかく、いかなる艱難辛苦をものりこえて、あなたに協力したいと思っております。 私は、今年四月に二○才になる、中央大学理工学部Ⅱ部工業化学科に在学中の男であります。それでは。SF万才!
 敬具 平岩 雅博

皆川 正夫
履歴書
 皆川 正夫
 または 岡沢 真奈美
 あるいは 生川 操
SF歴
 中学一年の夏休みにF・ブラウンの「七三光年の妖怪」と「未来世界から来た男」を買い、はじめて大人のSFの仲間入り、以来病みつきとなり、創元SF文庫は全冊。ハヤカワSFは一五〇冊、ハヤカワSF文庫は既刊全てを収集。ただSFMはあまり買っていません。
 小生ただいま浪人中、十八才になります。
 ファンジン、ファンダムにはどういう訳か まったく無関係。SPマニア前期症状にあると思います。
略歴
 S二十七年二月十八日生
 世田谷区深沢中学校・同小学校・都立青山高校を経て、現在、早稲田予備校在。
趣味
 S・Fは別としても多趣味だが、収集には興味なし。ただし本は集まる。
 ①読書
  S・Fが大部分をしめる 月八冊平均
  推理小説 六冊平均
  純文学 二~三冊
  哲学 一冊
  科学教養書・雑誌 四冊平均
  合わせて月二〇冊は読む(漫画は数知れず)
 ②芸術
 音楽と美術の両刀使い。前衛、クラシックOK。
 ③落語
  高校時代落語研究会に所属。
 尚、ハヤカワ・SF・シリーズ中、ニ〇〇四「宇宙人フライディ」三〇二四「刺青の男」三〇七八「高い城の男」三〇九七「明日をこえる旅」三一八四「明日にとどく」三一九九「イシュタルの船」三二三九「敵の星」、および、立風書房「銀河市民」あるいは、HSF三〇七六「審判の日」三〇九三「勝利」のどれかを、お持ちになっていらっしゃったら、そして、貸してもいゝと、お思いになったら、御一報くだされば参上致します。
 益田先輩 これでいゝでしょうか、それとも、あまりにくずれすぎでしょうか。
 もしなんでしたら、御一報下さい。またなんとかしますから。
 皇紀二六三一年 睦月二〇日余五日 自宅にて。

藤井 彰
 SFMを読んでいると、君の投稿が出ていた。まだ、あいつもいまだにSFに惚れこんで、離れられず、恋人もいないのでは(考えすぎかな)と、なつかしくなり、賀状を書いていた所でもあり、出してみようという気になった。僕は今だに君のランクで言う、SFファンの域をテイメイしている状態なのです。
 僕もあとわずかで学生生活とおさらば(教授会の阻止はないものと期待していますが)ファンジンを出すのなら、連絡してくれゝば、君のコレクションを荒しついでに手助けに行きますよ。
 鶴高で一緒だったの覚えてるかな?
 ところで、先日ある本にU・F・0のことを Unidentified Fucking Object の略だ、などと書いてありました。邦訳はさしつかえがあるので・・・。
 UFOにそんな解釈があるのかと感心しました。僕もそんなUF0を求めてどこかえ行きたいです・・・。
 F氏が始めてSFに接したのは、彼が小学生のとき父が買ってくれたハインラインのジュヴナイルもの「宇宙戦争」であった。その時以来彼はSFに取附かれた。それには、「鉄腕アトム」が大活躍しており、かなりSF的なものもあった当時の漫画も影響したかもしれない。と言うのは彼は大の漫画好きで、その頃出ていた漫画雑誌は友達から分捕ってきて全て読んでいた。それにSF自体かなり漫画と共通しているものである。中学生になって学校の図書室に多数のジュヴナイル版SFを発見し、宇宙を翔けめぐる夢に浸った。またウェルズやヴェルヌを読んだのもそこであった。所が高校生になるとどういうわけか、漫画も読まず、SFMの存在も無視し、女の子にも目もくれず唯ひたすらに勉強に専念したのである。そして見事に大学に落っこちて浪人となった。この時からSFMを買うようになり、又漫画やSFも読むようになり、女の子も目の中に入ってくるようになったのです。所が子供の頃の本の中に没入し宇宙を天翔けるといった陶酔状態は二度とやって来なかった。翌年、マッドサイエティストに憧れていた彼がどういうわけか大学の建築学科なぞへ入ってしまった。それ以来、一SFファンとしてSF映画やSF本をかなり鑑賞し読んできて大学の四年間を過ごしてきた。彼の好みの作家を挙げると、まずハインラインそしてブラウン、ブラッドベリであり、バラード、オールディスにも興味をもっている。日本作家では筒井康隆のファンであり、ハチャハチャのメッタメタのドタバタが大変気に入っている。そうしたF氏が最近変わった傾向を見せ始めた。SFマガジンならぬSMマガジンという雑誌を買い始めたのである。先日彼がブラッドベリの「よろこびの機械」を持ていると、それを見た友人が「またSMもの読んでるのかよ、お前も好きだなあ」などと言うではないか。彼はいったいどんな機械を想像したのだろう。こうしてF氏はSMの世界に興味を持つようになった。学校の実験室にはコンクリートのかたまりを圧し潰す機械や鉄棒をひきちぎる機械などが並んでいる。ここに全裸の美女を連れてきてこの機械を拷門道具として使用したらどうだろうなどと彼は考えるのだった。そういった設定でマッドサイエンティストの出る通俗なSFかSM小説でも書けそうである。さて、そのF氏が昨年読んだ中で、いや今迄読んだ中で最高の傑作だと思っている本がある。それは沼正三署「家畜人ヤプー」である。これは未来幻想マゾ小説ということだが、作者はこれをチャペックの「山淑魚戦争」で山淑魚が知性ある家畜として使用される所から、山瀬魚を人間それも未来の日本人と置きかえ、日本人が家畜化された世界、それは日本人にとっては非常なマゾヒスティックな世界を描いてみようとしたのだったいう。そこからこの想像力の卓抜な壮大を未来小説ができたのである。またこれは抜群の文明批評の事としてもとれるのである。彼の友人によればこれはインテリアの未来の姿を描いており、将来家具はそうなるのが理想であろうと言う。もしそれが実現すると我々日本人は皆生体家具として家畜化され使用されるのである、考えるだけでもおぞましく恐ろしい世界になるだろう。所で現在F氏はこの小説に刺激されてか、同人誌の会に入会し何か小説を書こうという気になっている。それはSFとSMを混ぜ合せ、大変をポルノ小説でも書いて官憲に摘発されてその同人誌を一躍有名にしようというのか、なにしろSFファンジンでそんなことになったのはなかろうから、心配である。

近藤 誠
 御初に御目にかゝります。SFMのてれぽーとであなたの御名前を見付け、今、下手糞な中国よりの輸入文字と、その崩れた奴を書きならべています。
 さて、てれぽーとを読んで、私は大変嬉しかったのです。私は、神奈川県を中心とするファングループ、並びにそれに類する活動を一つも知らないのです。あっ、申し遅れました、が、あっし、いや私は現在・・・七〇年十一月・・・中学生、それも三年生なのです。御存知の通り、中三と言えば、高校入試を控えた、とにもかくにも重大な時。しかも入試は二ヶ月後にまで迫っており、本来ならば、勉強、勉強又勉強であるべき時期なのですが、どこ吹く風という気分でSFに読みふけっています。ところで、残念ですが、私は神奈川在住ではありますが、中三というイヤな時でもありますので、新宿はもちろん横浜に出かけるのも容易ではありません。それに、手紙だからこんな事を告白できるのですが、私はひどい強度の方向音痴ですので、一人で横浜まで行くというのは、大冒険そのものなのです。
 こういう訳ですので「集会」は無理ですが、高校生になったら横浜ぐらいまで出向くつもりです。どうか未来の会員を育てるつもりでしばらくの間、私の願いを聞き入れてくれますまいか?
 よく考えてみますと僕は、まだ貴殿のファングループの名称や、ファンジン名、さらに、その会員の人数・名前・住所も知らないのであります。
 そこで前記の事項について御回答を、御願いするものであります。

遠藤 智子
 新年おめでとうございます。
 二十五日にSFM二月号を買いまして、さっそくこの手紙を書いています。
 私はSFを読み出して四年程になりますが、残念な事に私のまわりには、SFを理解する人が一人もいなくて、さびしい思いをしていました。
 私は、あまり大それた望みはなくて、ただ好きなSFについて理解し合える仲間と色々話しあえたらどんなにかいゝだろうと思っている次第です。
 では自己紹介。
 年令、身長、体重、不明。
 職業 会社員。
 好きを作家は、レイ・ブラットぺリ、アーサー・C・クラーク、シオドア・シタージョン、ロバート・シェクリィ、光瀬龍、ニユー・ウェーヴではJ・G・バラード。
 好きな作品は、「火星年代記」「華氏四五一度」「幼年期の終カ」「人間以上」「結晶世界」「百億の昼と千億の夜」それとキャプテン・フューチャー・シリーズ、他多数。
 好きをテーマはタイム・トラベルもの、異次元もの。
 SF以外の趣味としては、音楽(A・ウィリアムズ、ビートルズ、サイモン・ガーアァンクル他)映画(S・マックウィーン、シドニー・ポワチエ他)登山(実績は、尾瀬・上高地・北八ツ・戸隠・日光他)、それに編物(カーディガン三枚、セーター二枚、ベスト一枚他)、それから去年足をやっちゃったスキー、ポーリング、卓球と、遊ぶ事はなんでも好きです。

海老原 秀美
拝啓 SFMの「てれぽーと」見ました。
 小生、SFは火星シりーズに始まり、現在にいたっておりますが、その間、一年程SFからは遠ざかっておりました。
 が、この頃、又よりをもどしてSFMを買って、「てれぽーと」の欄を見たら、貴方の投稿文が出ていたので、お便りしたしだいです。小生、今だにSFファンの域を出ませんが、何年か前は、学校の夏休みの宿題に、SFの創作を出したこともあります。しかし、SF作家のことなどまだほとんど知らない状態です。
 現在持っているSFの本は創元社の文庫を五〇冊ばかり持っています。
 前にも書いたように、創作に興味を持っています。
自己紹介 名前 海老原 秀美 男 二〇才 学生
 SFマガジンで貴方の投稿文を読み、触発されて、この手紙を出すことになりました。
 始めに、貴方のSF評価法によるとすれば、私はSTEP四のカテゴリーに入るものと確信しています。書き物としては性格の点も考慮に入れると、ショート・ショートの部門に入ると思われます。

本間 忠男
 自己紹介をしましょう。
 先ず、私は、この一年間、受験勉強に励まねばならないので、作品数は大変少なくなると予想してします。
 他の趣味としては、以前まで漫画を好みました。現在、天文学,随輩・旅行等があります。少なくとも、殊玉の作品を執筆したいと念願しています。
 〃会発足についての意見〝
 私は所謂、同人誌というものを制作するよりは、手軽な葉書で、それに納まる分量の話を互いに交換しつゝ、進めていったらと思います。それは従来のファンジンの取りつきにくさを無くし、親近感を与える、という影響・効果があると確信しているからです。

高橋 恵美子
拝啓 SFM二月号発行後、このようを手紙があいついでいるのではないかと思います。もちろん、私もその一人。
 ところで私はあなたの作った評価法のどれにもあてはまらない存在なのです。私はSFは好きですが、SF愛好家とは言えないよううな気がするのです。それなら、なぜ、この手紙を書いているのかというと、それは、SFを書いているからです。だいたい私がSFに興味を覚えたのはフレドリック・ブラウンの短編に接してからの事で、それから、二、三のアンソロジーを読み、急に自分にも書けそうな気がした。それから、SFMを買うようになった、という何とも貧弱な経歴しかありません。従って書いたものも、ショート・ショートをちょっとと、短編二つに途中までで行きづまったのが一つ。そして今自分ではすごいスケールだと思って七十枚ほど書き出している長編一つ。
 そして言わせていただければ、私はとにかくSFの自由さが気に入っています。すべて何から何まで自分の頭で作り上げる。自分の好みで作ることが出来る。又、科学知識にくわしくない、という事もブラッドベリを読んで自信がつきました。けれどいざ書く時になると、必死になって変を事を書かないように図書館で百科辞典を調べたりしています。
 さて自己紹介をします。
 現在大学二年もちろん女性、新宿なら定期があるので、新宿の方が便利ですし、尚、私は、バローズの火屋シリーズ、かなり読みましたが、私はそういう好みではありません。今まで読んだ中で一番好きなのは、ブラウンの短編「地獄の八ネムーン」です。
 始めて集まってみて第一印象よかったです。これから長く続けていきたいものですね。

藤森 重臣
前略 突然こんな手紙を受け取って、さぞびっくりした事と存じます。用件は他でもない。貴方がSFファンジソの協力者を求める旨、SFMのてれぽーと欄に載っていましたので、仲間入りをさせていただきたく筆をとったしだいです。
 小生、大学一年生(ただし一浪経験者)SFはたまに読む程度、本や資料の収集なぞは、とてもとても。しかし、ショート・ショートを作るのは好き、気が向いた時に作って、自己満足に陥っています。
 まだまだ未熟ですのでなにとぞよろしくお願い致します。 かしこ

岩淵 通
前略 先日、貴方のSFクラブのことをY氏より聞き及び、できれば貴会に入会いたしたく思い、こうしてお手紙をさしあげる次第です。
 今回入会にあたり貴方のSFクラブになにがしかのプラスになればこんなうれしいことはありません。
 彼とSFクラブの名称は〟スターキング〝にしようと話しあっていましたが...それというのもスターキングそのものズバリに日本で最初のスペースオペラ専門の活劇イラストを表紙にのっけて欲しいと思ったからです・・・お話によると斎藤氏が表紙絵を希望しておられるようですが、私としてはせめて一回ごとにパトンタッチしてもらいたいと思うわけです。なぜといって、これはみんなのためのクラブであって斎藤氏の独壇場ではありえないはずです。
 それから貴方のSFクラブの名称ですが、あれは再考したほうがよろしいのではないでしょうか?それでは。

田村 稔
 今私が書いているのは、二枚目の手紙です。
 九日、私はいつもの様に学校から帰ってMY・ROOMに入りました。すると机の上に年賀状が積んであるのです。
「今どき着くというのは郵政省が怠慢だからだ。もう少し郵政省はだな・・・」などと演説をしながら一枚一枚見ていったのです。するとニ枚目の葉書は年賀ハガキではありませんでした。『おやおやおや』と思い乍ら読んでいきますと、七日の日に集合して欲しいとのあなたのハガキでした。「七日の六時三〇分、行ってみるか。」と思い乍ら机の横のカレンダーを見てみますと今日は九日だという事実に、気づいたのです。
「六時半に行けないことはないけれど、今年の一月七日は無理だ。あの郵便局からこわしていくか、それとも俺の家のポストからにするか。」と考えましたけれど、すぐに忘れて「十日の日に電話をして締め切りいつかきてみよう。」と思っていました。
 ところが朝おきてみると夜の十一時でした。しかたなく自己紹介文をあせって書き、封に名前を書こうと、万年筆のスペアをもってきて、机をかたづけてからにしょうと思い、かたづけ始めました。ゴミはみんな丸めてゴミ箱です。左のゴミ・右のゴミ、東北東のゴミ、南南東のゴミ次から次へと捨てゝいました。そして北西のゴミ(?)をまるめた時、これはゴミではなく手紙ではないかと気がつきました。そっと手をひらいてシワを伸ばしてみたら・・・。二枚目を書くことになったのです。
 生まれたところは千葉県の有名な松戸市。生まれた日はあの有名な2月14日。有名じゃないのは本人ばかりなり。16年間のうち15年年間は・・・柏市に生息してきました。これからも生息していくでしょう。幼、小、中学と地元、そして高校も志望校でなく地元の私立高にした地元愛の強い人、田村君。(〝 た〃のでなくて〝なってしまった〃のウワサもある)
 SFは小学校からずっとです。特定の好きな作家はナシ。だから好きな漫画家を・・・。石森章太郎、手塚治虫、水木しげる、永島慎二。作品としては短い方が多くよめるから好き。その意味では星新一やブラウンがいい。それでは身長一五六cmと小柄ですがよろしく。

中川 龍一
前略  SFM二月号てれぽーとにて貴兄の投稿拝見しました。
 小生、未だステップ一に手を掛けた程度ですが、是非貴兄の企画に参加したく筆をとりました。協力どころか足手まといにならぬとも限りませんが、トウシローの突飛さも面白いのではないでしょうか、小生会社員なのでウィークデーは午後以降新宿集合ですと好都合です。

高峰 洋一
前略 SFM二月号にて、拝見いたしました。
 協力者を、とのこと早速応募させていただきます。貴方の評価法からいきますと、当方は「ステップ一」に属しますが、この際「ステップ四」まで一挙に達したいと思いまして。協力者などといえた者ではありませんが、ぜひ参加させていただきたいと思います。

小林 大人
前略 僕も未だにSFマニアに、安住の地を見つけて、そこから抜け出せないでいる者です。SFMとは四年半、SFを読み出してはや七年、この間 生来の引込み思案から、既存のファン・グループは敷居が高く感じられ、新しいグループを作る程の積極性もなく、只々、ひたすらに本を買い集める一匹狼を通してきました。これではいけない、いつまでもこのまゝではいられない、と思いながらなにもしないで過ごしている時、貴方が新たにグループを作る、そのための協力者を求める旨の文を目にしてこうして筆をとった次第。或いは、このように無為無作無能な者では力にならないかもしれませんが、是非とも参加させて頂きたいと思います。

西岡 信博
 SFM二月号のテレポート拝見しました。小生SFマニヤ(あるいはまだSFファンの段階かも)の大学二年生です。SFを読み始めて一応八年になりますが、小学校以来、文を書くのが苦手で、いまだ一編のSFも書いたことがありません。ファンジンを発行するそうですが、このようを者でよろしければ、協力させてもらいたいと思います。

池田 光
自己紹介
なまえ 池田 光
と し 二〇才
ところ いゝところ(下宿物色中)
そだち 勿論上流階級(SFを好きな人は蒸留階級ばっかりだもんね)
今読んでる本 国枝史郎作「神州纐纈城」
今気になる事 伊藤典夫さんの「プロ作家への長い道」を読んで創作への自信がなくなりつゝあること。
今嬉しい事  新入生が入るので上級生ぶれるようになった。万才。
今悲しい事  「綾の鼓」は創刊号でブッっぶれるそうだ!衷号!
今行きたい所 女のいない世界
今欲しい物  恋人
今やりたい事 宝クジで一千万円あてて、大学の正面のマンションを買いたいこと。(ベルが鳴ってからでもまにあう。)
今終りたい事 この文章

滝見 一樹
問われて名乗るもおこがましいが
昔辿れば星きちげえ
今じゃしがねえSFぐるい
意地悪、非情が売りもので
ポ-カーフェイスのばくち好き
テレパシィなら人並以上と
言ってはみれど負けっぱなし
娘くどくとツキが消える
星娘からシャンプロウまで
女ぎれえのその日暮し
出船、入船、横浜の
星の流れに身を占う
明日なき男、その名をば
いねえ方がマスダの昭彦
皇紀二千六百三十一年三月吉日 一樹敬白

山田 美根子
①性別-女
②年 -女性に開くもんじゃナイノ。
③職業 (益田君が言うな、言うな、と言いますのでやめておきます。ほんとうはとても言いたいのです。みなさん聞きたいでし ょ?ねえ。)
④B、W、H 秘密なの。
⑤好きな作家と傾向 曹雪芹、スタージョン、マティスン、ハインライン、ビアス、チェスタトン、光瀬龍。黒魔術、妖怪変化のたぐいが出て来るもの幻想。又、詩では李白なんぞが好きでございます。
⑥趣味-ポケッとすること。海を見るために旅行すること。食べること。
⑦好きをものーカエルに雪のつもるコマーシャル、ラーメン、むらさき水晶、白に近い銀色、青。
⑧最后になりましたが・・・えーと何だっけ、そう、名前をーえーと、うーん、ムム・・・え?何?フムフム (となりの人が教えてく れたの) 山田美根子 だって・・・。

増淵 博史
 とり急ぎ申し上げます。
 小生、名は増淵博史。年令二十一歳。栃木県宇都宮市生れ(実は、野州宇都宮といいたいのです)。東洋大学法学部の学生をやっております。
 好きな作家は、海外では、レム、バラード、国内では、大江健三郎。 従いまして、大江にSFを書かせることが、大げさに言えば、終生の夢であります。いずれ、「大江健三郎にSFを書かせる会」なるものを組織したい、と思います。 その折には、御協力をお願いします。
 SF以外の趣味。 最低費用による旅行。あまりくたびれずにすむ登山。
 次に、小生の如き、初歩のSFファンが、SF論を展開けるのはおこがましいのですが、肝太く、一席ぶってみようと思います。
 ジャン・グルニエの言葉に、次のようなものがあります。「人は自己からのがれるためにではなく、自己を思い出すために旅をするのだ。旅はその時一つの手段となる。」との言葉の中の「旅」を「SF」におきかえてみますと、「人は自己(現実)からのがれるためにではなく、自己(現実)を見い出すために、SFするのだ。SFはそのとき一つの手段となる。」まさに、SFの本質を言い得て、妙ではありませんか。
 かように考えますならば、レムの「リラリスの陽の下に」のような作品、すなわち、現実とは全く隔絶した世界における入間(自我)の葛藤を描いた作品こそ、SFの醍酵味を味あわせてくれる、ということができます。
 従いまして、「内宇宙・・・外にある現実と内にある精神が出会い、融けあう場所」そこにこそ「成熱したSFの真の主題」がある(早川SF全集第26巻、解説より)、となすバラードの立場は、真に真実であり、歓迎すべきものでありますが、ただここで、いわずもがなのことながら注意しておきますと、「内宇宙」への指向は、必ずしも、永遠と無限の駆使を束縛することはない、ということができます。
 こんなふうに書いていますと、いかにも、ぼくが、ニューウェーブを理解している如くひびきますが、正直に言いますと、例えば「終着の浜辺」なんかを読みますと、ひょっとしたらこの入、LSDかなんか飲みながらS書いているんじゃないかしらん、と思うぐらいで、さっぱりわかりません。 諸兄々の中で、「終着の浜辺」を理解していらっしゃる方は、ぼくにあの作品を説明して頂きたい、と思います。
 最後に結論的に表現いたしますと、.文学総体としても同様ですが、SFの目的は、結局、自我(個人としての、人類総体としての、あるいは、地球生物総体としての、を問わない)の発見にあるのであって、そのためにこそ、SFの武器たる永遠と無限を駆使すべきなのであります。
 以上、乱理乱脈の極を尽しましたが、ぼくのSF論を、自己紹介文を兼ねて、展開しました。


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