題 名 | 作者名 | ひとくちコメント | 評 価 |
わらう |
京極夏彦 |
せつないラブストーリー。 |
☆☆☆☆ |
白夜行 | 東野圭吾 | ※総力特集 | ☆☆ |
北壁の死闘 | ボブ・ラングレー | そこにいるような臨場感、リアリティー。ラストがいい。 | ☆☆☆☆☆ |
ホワイト |
真保裕一 | ハラハラドキドキ。でも後の方そんなのアリって感じ。でもラストはほっとする。 | ☆☆☆☆ |
受精 | 帚木蓬生 |
亡くなった人を想う事での現実逃避。 亡くなった人の子供を産むことが全てではない。だまされちゃいけないという話。 |
☆ |
空夜 | 帚木蓬生 |
この人は恋愛小説は無理。色気がない。閉鎖的な田舎の話。 |
☆ |
マサの事件簿 | 宮部みゆき | 動物、子供、女の探偵は話が甘くなっていかんと思っている私。 | ☆☆ |
クリムゾンの迷宮 | 貴志祐介 | この手の話、好きです。どんなSFよりSFぽかった。バングル・バングルの地形まで見えてきそうな妙にリアルな感じを受けた。貴志氏にしては最後まで納得できる面白さだった。ヘビとか虫とか、異形とか書かせたら天下一品だと思う。誰でもいい、「天使の囀り」を読んで感想を聞かせて下さい。 | ☆☆☆☆ |
題 名 | 作者名 | ひとくちコメント | 評 価 |
白夜行 | 東野圭吾 | ※総力特集 | ☆☆ |
十三番目の人格(ペルソナ)-ISOLA- | 貴志祐介 | 「黒い家」より迫力があってとっても面白かった。 主人公は相手の感情を読み取ることができるエンパスという能力を持っている女の人。エンパスであるために日常への苦悩を抱えながらもその能力とうまくつきあっている。その主人公が解離性同一性障害(多重人格)の女の子と出会い、やがて十三番目の人格と戦うことになる。臨死体験、体外離脱へと話は進み、心理学(ユングの人間の機能の四つの分類など面白かった。)や、それぞれの人格の名前が持つ語源など興味深かった。 最後はある程度予測はつき、おさまる所におさまったいう感じだったけど、一気に読ませてくれて楽しめた。 OMAKE 女の子が「ノルウェイの森」を読んで感想をいう場面が少しだけでてくるよ。あみちゃん。 |
☆☆☆☆ |
ボーダーライン | 真保裕一 | アメリカを舞台にした小説だからという訳じゃなく、出だしは特に翻訳本を読んでいる気になってくる。 天使のような笑顔で握手をするように人を殺して行く男を追いながら、恋人の失踪に思いを巡らす主人公の探偵。ハードボイルドというより親子関係を中心に夫婦や友人関係を書いた人間模様の小説という感じ。 殺人者の父親がその子供を殺しにいこうとする時、たき火を囲んでの探偵との会話が印象的。「ボーダーライン」という題名も国境線という意味の他に探偵として、父親としてのボーダーライン(正義、復讐)という意味も含まれていると思う。 |
☆☆☆ |
クリムゾンの迷宮 | 貴志祐介 | 自分の決まりで一夜読みを禁じ手にしているんだけど破ってしまった。という位面白い訳じゃなく、あまりにも突飛な話の展開に、どうしても結末を読まずにいられなかった。 | ☆☆☆ |
題 名 | 作者名 | ひとくちコメント | 評 価 |
仄暗い水の底から | 鈴木光司 | ※PICKUP1 | ☆☆☆☆ |
返事はいらない | 宮部みゆき | 短編集・軽い読後感。 | ☆☆☆ |
淋しい狩人 | 宮部みゆき | ほのぼのミステリー。 | ☆☆☆ |
FISH |
奥田民生 |
3年ほど前に月カドに連載されていたエッセーをまとめたもの。 |
☆☆☆ |
ループ | 鈴木光司 | ※PICKUP2 | ☆☆☆☆ |
白夜行 | 東野圭吾 | ※総力特集 | ☆☆☆☆ |
聖なるヴィジョン | J・レッド |
「聖なる予言」のノンフィクション版。「白夜行」のような暗い小説をよんだ後には気持ちが楽になる。とにかく「白夜行」とのバランスが絶妙だった。 | ☆☆☆☆ |
着想の技術 | 筒井康隆 | 「着想の技術」とはつまり「僕を走らせてくれ~♪es」って感じなのね。作者の見た夢の分析、解説が面白かった。 | ☆☆☆ |
生きがいの本質 | 飯田史彦 |
副題、私達はなぜ生きているのか? |
☆☆☆☆ |
秘密 | 東野圭吾 | 心と体が入れ替わってしまう事による悲しみが伝わってこない。共感出来ない | ☆☆ |
ねじまき鳥 |
村上春樹 | ※PICKUP3 | ☆☆☆☆☆ |
ノルウェイの森 | 村上春樹 | ※PICKUP4 | ☆☆☆☆☆ |
題 名 | 作者名 | ひとくちコメント | 評 価 |
長いお別れ |
レイモンド・ |
全編に哀愁漂う「黄金期のアメリカ映画」的小説。ラストシーンの会話がいい。 | ☆☆☆ |
夜のくもざる | 村上春樹 |
超短編小説。再読。 |
☆☆☆☆ |
プールサイド |
庄野潤三 |
短編集。 |
☆☆☆ |
青春論、恋愛論 | 坂口安吾 | ☆☆☆☆ | |
バビロンに 帰る |
フィッツジェラルド |
短編集+エッセイ。 |
☆☆☆☆ |
何がどうして | ナンシー関 |
テレビ批評&CM批評。 |
☆☆☆ |
人魚の嘆き・ 魔術師 |
谷崎潤一郎 |
どちらも幻想的なおとなのための童話といった感じ。「人魚~」は人魚の瞳の描写がとても印象的だった。どちらも文章、言葉のすみずみまでが魅惑的で、幻想的で、妖しくて、そしてなにより |
☆☆☆☆ |
広告批評 | 雑誌 |
村上春樹のロングインタビューを掲載。 |
☆☆☆☆ |
一人の男が飛行機から 飛び降りる |
バリー・ |
全部で149本の超短編集。 |
☆☆☆☆ |
レキシントンの幽霊 | 村上春樹 | 全7編の短編集。何かのきっかけで損なわれてしまったものと、それを受け入れなければならないという哀しみと痛み。 | ☆☆☆☆ |
オンリー・ミー |
三谷幸喜 | 「古畑任三郎」「振り返れば奴がいる」etcの脚本家三谷幸喜のエッセイ。何度読み返してもかなりの大爆笑もの。 | ☆☆☆☆ |
白夜行 | 東野圭吾 | ※総力特集 | ☆☆☆☆ |
佐藤君と |
佐藤良明 |
佐藤君と柴田君、ふたりの東大教授の |
☆☆☆ |
蛍 | 村上春樹 | 「蛍・納屋・その他の短編」に収められて |
☆☆☆☆ |
クリムゾンの |
貴志佑介 | わけのわからないパワーがある。最後の対決がちょっと迫力に欠けるのが惜しいな。 | ☆☆☆ |
題 名 | 作者名 | ひとくちコメント | 評 価 |
新入社員 | 江波戸哲夫 | 本来はサラリーマン小説であり青春小説のようであるが、面白くない。めりはりが無く作者の筆力が無さが際だつ本だ。 | ☆ |
死体の食卓 | 岩川 隆 |
この人は後書きを読むと、純文学の方で有名な人らしいのだが、知らないなあ? |
☆ |
罅 | 北方 謙三 | この人独特のシチュエーション。脱サラして私立探偵のまねごとを始めて、それで喧嘩も強い。解決は腕力と人生訓で。料理もこだわりをもち、作るのが上手いんだって! | ☆☆ |
処刑遊戯 | 田中雅美 |
題名に惹かれたけど内容は下の下。変に粘着質なハードボイルド。エロチック・バイオレンスなんだけど陰湿系。女流作家が変にハードボイルドを書こうとするとこうなるという見本のような極め付けの一冊。 本屋で買ってたら怒るで! |
☆ |
ブロンドの処刑人 | D.グリーンバーグ | 昔ブスだった女性が30になって、誰もが振り向く美人に変身する。自分をあざ笑った嘗ての恋愛相手達に復讐して行く異常心理もの。設定はともかく筆力が有り面白い。 | ☆☆☆ |
ルノアールを盗んだ女 | 久保田 滋 |
脱サラ証券マンが犯すピカレスクロマン。大薮春彦の亜流。一人で面白いだろ、上手いだろ言っている。 薬味にもならない恋愛も取り混ぜて…。変に臭い一冊。 |
☆ |
死国 | 坂東真砂子 | 映画になった。四国は死国であると、古事記にも記述があるそうな。娘を依り魂にし、口寄せをしていた母が、死んだ娘をこの世に呼び戻す話。映画のシナリオを読んでいる様な、味気の無さが少し残る。筆力は十分あるのだが… | ☆☆☆ |
殺人者 | 原田康子 | 健康に障害を持つ精神的に不良の?社長令嬢が別荘に療養に行き、隣家で起こった殺人事件の犯人の若い男を匿う物語。こんな変なシュチエーションでも、読める、読ませる。書かれた時代を感じさせない。 | ☆☆☆☆ |
謎の団十郎 | 南原幹雄 | 初代の団十郎はなぜ不審の死を遂げたのか、歌舞伎界にうごめく謎を、戯作者や後代の団十郎が解き明かす。江戸の庶民の生活が、女性の生き様が活写されていて面白い。この人の親父さんも時代作家だそうだ。筆力はある。 | ☆☆☆ |
服部半蔵 | 戸部新十郎 | 文章は硬く、文献の豊富さに整理しきれていない感触を与える所もあるけど、まあ面白く読ませる。小池一夫だったらどう書くのだろう。 忍びの者とは違い、多少幻術的なものもそのまま取り入れている。果心居士や勾頭段蔵(飛び加藤)も。 |
☆☆ |
白夜行 | 東野圭吾 | ※総力特集 | ☆☆☆☆☆ |
秘密 | 東野圭吾 | これも物語は17年の歳月に及ぶ。好きだね東野圭吾は。事故で娘と母の意識が入れ代わる(母は死ぬんだけどね)話。よくあるプロット。何について書きたかったのかテーマが三つくらいに散逸する。作者の気合いの入らない一冊。 | ☆☆ |
(季刊SIGHT書籍評論より) 今季のベスト1である「白夜行」、これはもう旧来のミステリーではない。 事件は起きるものの犯人探しではないのだ。しかし、その完成度、技法の高さは他を圧している。「秘密」で昨年ブレイクした東野圭吾を信じて黙って読んで頂くしかない。今年話題になった某大作(DOKU-GAKU総務・注「永遠の仔」)と同じモチーフを使いながら、違う仕上がりになっているところに技巧派東野圭吾の真骨頂があるのだが、どちらを好むにせよ、もうこれらの作品はミステリーを飛び越えているといっていい。かぎりなく普通小説に接近しているのである。 |
※参考 東野圭吾「秘密」DOKU-GAKU採点表 ちかちゃん ☆☆☆☆☆ がみちゃん ☆☆☆☆ うさお ☆☆ かよこちゃん ☆☆ |